究極の世界の中、正義とは何かー。
場面は一気に暗転し、響と来美が住む三浦半島全域を襲い、噛まれた者は「ゴーレム」と呼ばれるゾンビになり、それがネズミ算式に拡大していく謎の感染症・ゴーレムウイルスによって、破壊された世の中に転換する。
ところが、「ユートピア」と呼ばれる2つのタワービルが存在し、1棟は政治家や富裕層などの上級国民が住み、もう1棟は、ゴーレムウイルスのワクチン開発をするための研究所が入居していた。
ゴーレムウイルスに感染した来美を、自らの手で葬っていた響は、天城ジン(板垣李光人)、加地裕也(黒羽麻璃央)、松山寿人(橘優輝)、藤丸礼司(窪塚愛流)と協力し、地下街を通って、ユートピアに乗り込む、その中には、冒頭に登場した大和も加わっていた。彼は成長し、元鳶職人としての身の軽さを生かし、響と運命を共にする。大和はかつて、響にクルマを直してもらったことを覚えており、恩を感じていたのだ。
響と亡き来美の間に生まれた一人娘のミライは、特殊な抗体を持つとされワクチンの研究材料にされていた。長官の西条玄(吉田鋼太郎)の指揮の下、首藤シンジ(須賀健太)をトップとするワクチン研究チームにミライは囚われの身となり、その身の回りの世話をしていたのが葵だった。
響は、集まった男たちとミライを救い出すと決意するのだが、待っていたのは自己保身と裏切り、暴力こそが正義という現実だった。
途中、ユートピアに向かう仮面の女性と、女性を道案内する謎の老人が登場する。いきなりの場面転換に戸惑うが、この人物こそが本作が“完結編”たらしめる重要人物と分かってくる。