「ここまで観てきて、本当に良かった」
王騎/大沢たかお
大沢たかお【Getty Images】
秦国軍・総大将であり、かつての秦国六代将軍の1人。昭王が持っていた王の資質を嬴政に感じ取り、彼に味方すべく、馬陽の戦いに総大将として参戦する。
演じる大沢たかおについては、1作目には「ちょっと無理しているのでは…」という感想を抱き、2~3作目に至って「段々と貫禄が出てきた!」と感じ、満を持してのシリーズ最終作では、「王騎と言えば、大沢たかお!」と思わず快哉(かいさい)を叫んでしまった。
ハイライトの1つと言える、王騎に恋心を抱く、うら若き乙女である摎(新木優子)との絡みも良かった。
摎は、最終的に龐煖(吉川晃司)に殺され、それによって王騎はこれまでに見せたことのないほど憤慨する。その際の、王騎の表情は、まさに鬼人のようだった。顔がアップになると、皺が露わになるのだが、年輪を感じることができてとても良い。細部に宿るリアリティ。これも漫画には不可能な表現だろう。
全編を通して王騎の一挙手一投足に釘付けにされた筆者の感想は「ここまで辛抱強く見守ってきて、本当に良かった」の一言に尽きる。