もっとも再現度が高かった新キャラは…? 映画『キングダム 大将軍の帰還』シリーズ最高作となった5つの理由(5)
text by ZAKKY
原泰久の人気漫画を実写映画化した「キングダム」シリーズ第4弾『キングダム 大将軍の帰還』が公開中だ。王騎(大沢たかお)と龐煖(吉川晃司)の対決、泣ける名場面、新しい登場人物の活躍に着目したレビューをお届け。シリーズ最高傑作である理由を解説する。(文・ZAKKY)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
万極(山田裕貴)と李牧(小栗旬)の再現度が素晴らしい
最後に本作で初登場したキャラクターについて見ていきたい。
新勢力・趙国軍の副将である万極(山田裕貴)の再現度はとりわけお見事であった。
とにかくビジュアル面の作り込みが素晴らしい。『東京リベンジャーズ』のドラケン役を超えたと言っても過言ではないド迫力の芝居には圧倒された。山田裕貴自身は穏やかな性格として知られているが、改めて役に憑依する力を再認識させられた。
そして、前作の終盤で登場した趙軍の天才軍師・李牧(小栗旬)の再現度も素晴らしかった。
原作のイメージを丁寧になぞりつつ、小栗旬ならではの個性も役にぶつけている。
「これだから戦は嫌なのです」という意味深な言葉を飄々と残しながら、静かに戦局を見守る姿、セリフのイントネーションは、ドラマ『花より団子』で小栗旬が演じた花沢類をそこはかとなく彷彿とさせる。本来であれば違和感に繋がりかねないが、抜群にハマっているから不思議だ。
怒涛の展開で観客を魅了した最終章。もし仮に続編が作られるとしたら、秦魏一大決戦(原作では19巻から描かれる)あたりが山場となるだろうか。とにもかくにも、筆者はしばらく「キングダムロス」が続きそうだ。
(文・ZAKKY)
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