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映画『キングダム』最終章、キャラクター再現度をガチ評価(4)アクションに疑問も…人気女優の真価は?

text by ZAKKY

漫画家・原泰久による大人気コミック『キングダム』実写化シリーズ最終章となる映画『キングダム 運命の炎』が公開中だ。今回は、映画版キャストの再現度に着目し、実写版で最も活躍したキャストは一体誰なのか、原作ファンのライターが忖度なしでジャッジする。(文・ZAKKY )【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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完璧ではない姿が好印象をもたらす

摎/新木優子

新木優子

新木優子【Getty Images】

 秦の六大将軍の1人で、同じく六大将軍である王騎の元召使い。基本的に仮面で顔を隠した素性不明の人物であり、原作でも映画でも王騎との回想シーンで登場する。実はかつて「軍神」と呼ばれた昭王(草刈正雄)の娘である。

 原作では劇中屈指の妖艶さを誇るキャラクターではあるが、演じる新木は、丁寧に役を再現してはいるものの、目を引くような妖艶さはあまり感じられなかった。これが正直な感想である。

 戦闘シーンも、健闘してはいるが、圧倒されるというよりかは「頑張って!」と、声をかけたくなった。イマイチなキャスティングではないかと、若干の疑問を拭えなかったというのが正直なところだ。しかし、そうした印象は、歳の離れた王騎への恋心が露呈するシーンを境に一変する。

 王騎と会話をするシーンや傷の手当てをしてもらう場面の、新木優子の一挙手一投足に注目してほしい。たどたどしい話し方、「私は、もう子供ではない!」といった不器用で強気な発言、傷の手当てをしてもらっている際の、照れくさい表情。完璧ではないか。

 王騎との甘酸っぱい絡みと、武将としてのちょっと物足りないアクションとのギャップによって、摎に実写版ならではの魅力を付与してみせた新木優子は、間違いなく本作のMVPの1人だろう。

(文・ZAKKY)

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