映画『キングダム』最終章、キャラクター再現度をガチ評価(8)“単なる客寄せパンダ”で終わらなかったのは?
text by ZAKKY
漫画家・原泰久による大人気コミック『キングダム』実写化シリーズ最終章となる映画『キングダム 運命の炎』が公開中だ。今回は、映画版キャストの再現度に着目し、実写版で最も活躍したキャストは一体誰なのか、原作ファンのライターが忖度なしでジャッジする。(文・ZAKKY )【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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出番は多くないが李牧とのクロストークは必見
河了貂/橋本環奈
橋本環奈【Getty Images】
河了貂(かりょうてん)は、鳥を模した藁を被った山民族の末裔であり、軍師見習い。史実には存在しない漫画オリジナルの登場人物であり、原作では性別不明でもあるキャラクターである。
そんな謎めいた役に、橋本環奈をキャスティングした制作陣には、改めて拍手を送りたい。彼女のおかげで、原作とはまた雰囲気の違う河了貂を堪能できたのは、原作ファン、橋本環奈ファン両者にとって、ウィンウィンだったのではないだろうか。
しかし、単なる客寄せパンダに終わらないのが女優・橋本環奈のスゴイところ。
本作における河了貂の役回りといえば、前作の終盤で知り合った李牧に戦況、戦術を教わること。これは原作が素晴らしいのであるが、信と無二の戦友である河了貂が、後に信の宿敵となる李牧に師事するという展開がドラマチックで素晴らしい。
とはいえ、河了貂は本作では決して出番が多いとは言えない。主要キャラを引っ込め、解説役に回すといった手法である。出番は多くないものの、李牧との軍師同士のクロストークは必見だ。
(文・ZAKKY)
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