「オリジナルエッセンスも良いスパイスに」村松健太郎(映画ライター)『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』マルチレビュー

公開中の話題作を4人の評者が“忖度なし”で採点する新企画「映画チャンネル」マルチレビュー。今回は、大ヒット中の映画『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 』を徹底レビュー。果たしてその評価は? 点数とあわせて、本作の魅力と課題を多角的に掘り下げる。※評価は5点満点とする。(文・編集部)

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オリジナルエッセンスも良いスパイスに

村松健太郎(映画ライター)

【採点評価】4点

 いよいよ開幕した『鬼滅の刃』最終章三部作の第一章。第一章から上映時間が2時間半を超えるということで、原作のクライマックス部分を全て描き切る!という作り手の気概を感じることができる。タイトルにもある最終決戦の舞台である”無限城”は縦横無尽に展開される構造で大画面向き。

 原作の隙間を埋めるオリジナルエッセンスもあって原作を読み終わっている人たちも新鮮さを感じられるようになっている。そしてやはり気になってしまうのが興行収入。前作『無限列車編』の半分であっても200億円を超えるという記録的なヒットとなる。夏休みの頭の三連休から始まるという絶好の興行日程、何処まで数字を伸ばしてくれるか楽しみ。

【著者プロフィール 村松健太郎】
脳梗塞と付き合いも15年目を越えた映画文筆屋。横浜出身。02年ニューシネマワークショップ(NCW)にて映画ビジネスを学び、同年よりチネチッタ㈱に入社し翌春より06年まで番組編成部門のアシスタント。07年から11年までにTOHOシネマズ㈱に勤務。沖縄国際映画祭、東京国際映画祭、PFFぴあフィルムフェスティバル、日本アカデミー賞の民間参加枠で審査員・選考員として参加。現在各種WEB媒体を中心に記事を執筆。

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【了】

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