ホーム » 投稿 » 日本映画 » 劇場公開作品 » 『東京リベンジャーズ』以上? JO1のアクションが最高…映画『OUT』レビュー。なぜ映画とヤンキーは相性が良いのか? » Page 4

現代を生きるヤンキー像

JO1【Getty Images】
JO1Getty Images

JO1の與那城奨、大平祥生、金城碧海の3人が演じた新人特攻隊長、親衛隊長、新人遊撃隊員のヴィジュアルはヤンキー色が薄い。ハットにサングラス、ファッションも何気にお洒落。

言うことやることはヤンキーそのものだが、見た目のせいで泥臭さを感じない。『OUT』でメインを張るヤンキーたちは総じてルックスがよく、今どきの若者の存在感を放っていた。個人的には、女子受けを狙ったかとも考えたが、最早バリバリに固めたリーゼントと眉毛のない睨み顔が流行る時代ではないのだろう。

また『OUT』は不良たちを取り巻く人物たちのドラマもいい。「斬人」の溜まり場のボーリング場で働く皆川千紘(与田祐希)は、抗争で総長だった兄を失った悲しみから「もう死人を出したくない」と無茶な戦いをしないように願っている。彼らが仲間を大切にし、ボーリング場を守っているのは、千紘の気持ちを察しているのだろう。

また、達也が世話になっている焼肉屋の夫婦(杉本哲太、渡辺満里奈)の温かい人柄もこの映画の良心。その一方で、少年課の刑事(じろう・シソンヌ)のようにヤンキー全員クズ扱いする差別的な大人もいるのもリアルに感じた。

1 2 3 4 5 6
error: Content is protected !!