高校時代の大谷が自身に課した80の目標
大谷が野球を始めた河川敷のグラウンド、そしてその周辺の水沢(現・岩手県奥州市)の田園風景。さらに母校の小学校・中学校の校舎の映像も差し挟まれ、花巻東のグラウンドへと続いていく。
その映像を見たペドロ・マルティネズが、自身の故郷に思いを馳せるシーンが印象的だ。
その花巻東時代、大谷は、自身の夢を可視化するための“マンダラチャート”とも呼ばれる目標達成シートを作成していたことを告白する。
大谷自身は「他人に見せるようなものではなく、引き出しにしまっておきたかった」と照れるが、その中身とは、表の中心に「プロ8球団からドラフト1位指名」と記し、その周辺に「体づくり」「コントロール」「キレ」「メンタル」「球速160キロ」「人間性」「運」「変化球」の8つの要素を記入、さらにその8つの要素を実現するために必要な行動を、さらに8つずつ書き込んでいく。
真ん中に書いた夢に向けて、実に合計80もの“やるべき事”を挙げ、自身に課していたのだ。
高校時代に書いたその表を見た松井やペドロ、サバシアらのレジェンドも一様に驚きの声を上げ、現在の活躍ぶりに納得するのだ。
また当時、ペドロに憧れていた大谷は、そのマウンドさばきのみならず、投球間に見せる細やかなクセも真似していたことが、映像から見て取れ、その“完コピ”ぶりを見たペドロは、思わず相好を崩す。