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打ち切りからの再起、『外道の歌』が生まれるまでの背景

渡邊ダイスケ
写真:wakaco

ーーーそもそも、なぜこのような作品を描こうと思ったのかお聞きできますか?

「最初は、ヤングマガジンで別の漫画を連載していたのですが、2巻で打ち切りになってしまいまして。1回打ち切りになると、編集会議のハードルが上がっちゃうんですよ。それで、新しいネームを描いてきてと言われて。それで、編集さんとは話し合いはせずに、自分で勝手に作ったんです。それが、復讐ものの作品だったんですね。 あとは、ニュースで凶悪事件の報道を見て、 犯人が捕まったけど、裁判が長期化しているなど、そういうことにすごく憤りを感じたことが動機としてありますね」

ーーーそのような経緯が。

「それで、描いたら、編集者から『こんな残酷なのは載せられません』って言われまして。でも、もうその時には他所に持っていこうかなと思っていたんです。早く仕事しなければいけないなっていうこともあって。

それで、『ヤングキング』(少年画報社)さんに持っていったという感じですね。でも、最初は、1巻で終わると思っていたので、打ち合わせもせずに、思いっきり自分のやりたいことをやってみたいなと思いまして。もう本当、思い出作りの感覚で」

ーーーそれが、長期連載で映像化されるまでの作品に! 当時の自分では、想像もできなかったことですよね。

「はい。1巻で終わると思っていたので、次の作品も考えていたんですよ。 当時流行っていた某漫画のパクリみたいな(笑)もうそっちの方に全力投球していたので、もし、当時の自分に会うことがあったら、言いたいです。『やめとけ』と(笑)」

ーーーアハハ! そのとおりだと思います。

「第1部の『善悪の屑』1巻にかなり大きい重版がかかったんですよ。すぐに連載再開したいとのことで、担当編集さんから慌てて電話かかってきました。 で、そこから2巻の話を考えなきゃいけなかったんで、原稿を描くまでが、2か月後ぐらいになってしまったんです」

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