横浜流星の新たな代表作誕生
最終話。この回、ドラマにおいて一番いい横浜流星を堪能できるといってもいい。千輝の死をどうしても受け止めることができず、やさぐれていく一方の漣。見ながら「そこまで落ち込むのならちゃんと誰かとつき合っておけば良かったのに…」とつい、いらぬ野次馬精神が顔を出す。それほど漣はズタズタで、美羽は救いの手を差し伸べようがない。
なぜ漣が予想外にダメージを受けていたのか? この理由が多忙な母親からの愛情が薄かったため、寂しさを溜め込んでいたせいだったらしい。この感情によってぽっかり空いてしまった、心の穴を取り巻きの女性たちで埋めていた。彼が本当に求めていたのは“永遠”だったらしい。
「永遠なんてないと、わかっていた。何をしても一番だった…はずなのに」
面目躍如という言葉をほしいままにしてきた漣。彼は落ちた崖から再び這い上がってくることができるのか…? と、静かにドラマは終わっていく。鎌倉ロケの映像美も、優しい劇伴も相まって、とてもいい作品だ。そして「こんな横浜流星が見たかった!」のリクエストに全面に応えてくれる作品、とも加えておく。
横浜にとっては大河ドラマで始まり、終わる2025年。彼のいない寂しさを漣のように何かで埋めたいときには、いつでも見られる 『わかっていても the shapes of love』がよく効く。
(文・小林久乃)
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