ひどい改変に困惑? 最もガッカリした敵キャラは? Netflix実写版『ワンピース』徹底考察。ライバルたちの再現度を評価
Netflixで配信中の実写版『ワンピース』。現在Netflix上の今日のTV番組TOP10(日本)1位、さらに全世界での再生回数ランキング平均1位を獲得した。今回は、実写版に登場する6人のサブキャラを原作と比べて解説。再現度が一番高いのは…!?(文・吉田健二)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
斧を研ぐ姿がより恐怖感を増したモーガン
“斧手”のモーガンは、シェルズタウンにある海軍第153支部を統括する支部長。己の海軍大佐というその権力と、暴力で町の人々を支配。非常に乱暴な性格の持ち主で、逆らう者は女子供であろうと容赦せず、即座に死刑宣告を下す。
また、悪魔の実の能力者で体が自由自在に伸びるルフィと、三本の刀を操る“海賊狩り”のゾロが目の前にいるといった恐ろしい状況に、ついつい弱音を吐いた自身の部下に対し、「頭を撃って自害しろ」と、ありえない命令を下す。
そんな荒くれ者の海軍大佐のモーガンを演じたのは、映画『沈黙の傭兵』(2006)や、映画『インビクタス/負けざる者たち』(2009)にも出演を果たす俳優ラングレー・カークウッドである。
それでは早速、原作との違いを確認していこう。
原作でモーガンは、海軍基地本館にて「おれは偉い」という、かなり傲慢なセリフと共に現れる。息子のヘルメッポから、ルフィに殴られたことへの復讐を頼まれるも、「何で俺がてめぇの喧嘩の尻ぬぐいをしなきゃならねぇんだ」と、逆にヘルメッポを殴る。その後、モーガンは、「自分の権力の象徴」として自身の大きな像を立てようとするが、ルフィがそれを破壊したことによって激昂。その後、広場で捕らえられていたゾロを射殺しようと海兵を連れて再び現れる流れだ。
実写版では、まずゾロが、シェルズタウン海軍基地の酒場で、ヘルメッポと海兵4人を医務室送りに。その後、原作のように海軍基地本館のような場所で自身の右手の斧を研ぎながらモーガンが登場する。
さらに、基地内で“偉大なる航路”の海図を探すルフィとナミの前に突如として出現。海軍服を着ていたナミに「見ない顔だが?」と迫る。ナミが「77支部から来たばかり」、「大佐に仕えたく移籍を申し出た」などと嘘をつき、その場をなんとか潜り抜けるシーンとなる。が、モーガンが2人の正体に気づき、追いまわして外の広場で、ルフィとゾロと戦う。
原作では、シェルズタウンのシーンにナミはいないので、特にその辺りでの物語の変更が見られる。この原作改変は、ドラマのテンポによく合っていて成功だと筆者は感じた。