現代の暇つぶしに物申す3名様
『ワタシダイジョウブデス』
Ⓒ2024「THE3名様Ω」Partners ⒸMakochin Ishihara
本作では、それぞれ異なるタイトルが冠されたショートストーリーが展開されていく。
ミッキーが、Big Boy近辺で起きた未解決の行方不明事件について話し始める。ジャンボがスマホで調べたところ、行方不明者は「ヒバリ(仮名)」(平岩紙)という人物。彼女の旦那さんが電話すると、「私、大丈夫です」と一言返すだけで、その後、「かごめかごめ」を歌い出して電話が切れたというのだ。
この話を自分から持ち出しておきながら、ミッキーは突然怖くなり、「今から朝までスマホを禁止しよう!」と提案する。理由は、スマホが暇つぶしの質を下げているからだと。その後、ミッキーは紙ナプキンで千羽鶴を折り始め、ジャンボはフライドポテトを立てることに執着し、まっつんは容器の氷が溶けるのをじっと見つめる。
原作の初期シリーズでの「肩パンチ論争」を思い出させるエピソードであり、オールドファンには懐かしさを感じさせる一幕となっている。かつてはジャンボ(原作でのあだ名はフトシ)に肩パンチを繰り返していたまっつん。それを禁止したはずと痛がるジャンボ。この小さな口論からも、3人の成長が感じられるかもしれない。