「縛られていたことに“気付く”と楽になる」映画『恋脳Experiment』祷キララ&平井亜⾨が語る本作への思い。対談インタビュー

幼少期から思春期、大人になるまでのひとりの女性の恋愛経験を通し、人生で直面するさまざまな“呪い”をコミカルかつ辛辣にあぶり出す映画『恋脳Experiment』が2月14日(金)より公開される。今回は、本作の主演・祷キララさんと共演の平井亜⾨さんにインタビューを敢行。たっぷりとお話を伺った。(取材・文:あまのさき)

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【著者プロフィール:あまのさき】

アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。

祷キララ「脚本を読んで、自分が縛られていたものに気付く部分がたくさんありました」

祷キララ
祷キララ 写真:武馬怜子

―――この作品のご印象、ご出演の決め手を教えてください。

祷キララ(以下、祷)「自分は、恋愛しなければいけないとか、恋をしないと幸せになれないという考えに囚われたくないと思っていたけど、脚本を読んでいるうちに、自分が縛られていたものに気付く部分がたくさんありました。そういうものが主人公の仕草といろんな男性たちとの会話のなかで描かれていきますが、会話の妙というか、ポップさにすごく惹かれて。あとは、仕草というキャラクターが、失恋をエネルギーにして創作に向かって、また新たな世界と出会って…ということを繰り返していて、こういうエネルギーの抜き方ってすごく分かるな、と思いました。仕草には共感する部分が多かったですね」

平井亜門(以下、平井)「僕も脚本を読んでめちゃめちゃ面白いなと思いました。佐伯としてオーディションを受けて、すごく腹立たしくて、それが魅力的なキャラクターだな、と。佐伯はコンテンポラリーダンスをしていますが、ちょうど別の仕事でも少しダンスを習い始めているタイミングで、自分にとっては新たな挑戦だなと感じました。もちろんどんな役をするにしても努力はしなければいけないけど、僕は今までわりと自然体というか、自分の延長線でできる役をもらえることが多かったので、コンテンポラリーダンスという挑戦があるということも、この役をやりたいという気持ちにさせられました」

―――腹が立ったということは、共感はしていなかった?

平井「そうですね、共感はしていないですけど、すごく楽しんでいました。日常生活で、あんなに女性に対して強く当たったりできないので。しかも、強く当たられても、キララちゃんが『あぁ、もう嫌やわ』ってなるような子じゃないとわかっていたので」

―――祷さんは逆に、仕草には共感したとのことでした。

祷「そうですね、仕事でやりたかった役ができないというのも、失恋みたいに悔しくなったり寂しくなったりして、このままじゃおかねぇぞ、と(笑)。そういう負けず嫌いで頑固な部分は、自分の良さでもあるしネックでもあるんですが、そのおかげで、何かあると発散したいとか何かに繋げてやるとかいったほうに気持ちが向きやすくて、そこは仕草に共感できるなと思いました」

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