過去の経験が活かされた

菅井友香
菅井友香 写真:武馬怜子

―――菅井さん演じる吉田麻衣は、映画製作をきっかけに観光課の人たちと仲良くなり、少しずつ自分を出していきます。どのように演じ分けられたのでしょうか?

菅井「八木監督から、『吉田はハキハキと喋って、笑顔を見せないでほしい』と言われていたので、序盤では市長(清水ミチコ)の指示通りに動き、それが自分の正義だと思って仕事をしている、“作られた姿”だという心情で演じました。

映画製作が始まった物語の中盤、山田や観光課と行動を共にする場面では、『自分がしっかりして、ちゃんと時間通りに映画プロデューサーとして現場をまとめなければ』という心情を考えながら演じました。グループ時代にキャプテンを務めていた経験から、共感できる点や『自分がしっかりとしなきゃいけない』という気持ちを思いながら演じていたので、吉田麻衣というキャラクターに寄り添えていた気がします」

―――ぐんぴぃさんは、監督の八木順一朗さんと同事務所ということもあり、非常に安心感のある現場だったのではないでしょうか?

ぐんぴぃ「そうですね。八木さんは、映画監督でもあり、僕のマネージャーでもあるので、急に現場で『この後のスケジュールどうする?』みたいな感じでマネージャー業をやる時もあって、不思議な関係でしたね」

―――菅井さんは、初めての劇映画の現場で苦労したことなどありますか? 普段の現場と違うと感じたことを教えてください。

菅井「劇映画の現場も、滞在しての地方ロケも初めてだったので、生活リズムや役をどう作っていけばいいのか不安でした。でも、普段と異なる場所に行くからこそ、その役として生きている感覚がありましたし、じっくり時間をかけて役作りができました」

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