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大谷翔平のシビれる金言の意味とは? ヌートバー抜擢の裏に何が? WBC侍ジャパン記録映画『憧れを超えた侍たち』レビュー

text by 寺島武志

WBC日本代表こと、侍ジャパンに完全密着したドキュメンタリー映画の第3弾となる、『憧れを超えた侍たち 世界一への記録』がprime videoにて配信中だ。WBC代表選手30人の選考会議やロッカーでの様子など、チーム専属カメラだからこそ撮影できた貴重映像満載。今回は、本作のレビューをお届けする。(文・寺島武志)

「史上最強メンバー」を招集
ヌートバー大抜擢の裏側が明かされる

ヌートバー選手
ヌートバー選手Getty Images

日本中を熱狂させた野球日本代表「侍ジャパン」のWBC優勝劇。その軌跡を、チーム立ち上げから、マイアミでの歓喜までの約1年半もの間、専属カメラが追ったドキュメンタリー作品だ。

場面は2021年12月、栗山英樹が監督に就任した直後、コーチ陣を集めて初めて行われたミーティングから始まる。課せられたタスクは当然、2023年3月に開催されるWBCにおける、14年ぶりの「世界一」だ。

大会規模は異なるものの、稲葉監督の下、東京五輪で金メダルを獲得していた後を引き継いだ形となる。その事実だけでも、栗山監督の重圧は想像に難くない。

五輪とWBCの大きな違いは「メジャーリーガーを招集できる」という点だ。栗山は「史上最強メンバー」を組むため、メジャー所属選手をできるだけ多く招集するよう模索する。

まず驚いたのは、初回の編成会議の時点で、栗山の口から「ヌートバー」の名前が発せられていたことだ。

セントルイス・カージナルスに所属するヌートバーは2021年の時点では、マイナーからメジャー契約に移行し、58試合に出場しただけであり、日本風にいえば、まだ“一軍半”の若手選手だ。

2022年にはレギュラーの座を勝ち取り、その出塁率の高さで注目を浴びたが、いかに栗山が、NPBのみならず、日本代表として出場可能なMLB選手をウォッチし続けていたかが分かる。

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