上白石萌音が語る俳優・松村北斗の凄み
一方、上白石から見た松村の俳優としての魅力は、「ほんとに他の追随を許さない」と松村の言葉を用い、「松村さんは役に溶け込むのがほんとに早い方というか、その人としてワンシーン目からいらっしゃるし、その人として話すっていうのすごく自然にされる方」と称賛。
「人に溶け込んで入れる役者さんという感じがしていて。ほんとにいつも引っ張っていただいている」と語った。『カムカムエヴリバディ』の現場では、撮影期間が短かったことや岡山弁に必死だったと言い、実はあまり話してないとことも明かしていた。
映画『ケイコ 目を澄ませて』が第72回ベルリン国際映画祭ほか20以上の映画祭に出品され、第77回毎日映画コンクールで日本映画大賞・監督賞他5部門を受賞するなど国内外で絶賛を浴びる三宅監督。
光石は「三宅さんの評価っていうか評判は、他の映画人からたくさん聞いてましたので、声をかけていただけて本当に嬉しくて。さっきもみんな話してたんですけど、おっかない監督かなって最初は思ってたんですけど、そんなことなくて」とリーダーシップを持ってる監督だと語った。一方の三宅監督も光石について「最初は緊張しましたよ」とお互いの印象を語った。
また上白石は、三宅監督について「本当に現場が楽しくて。でもそれってきっと監督が誰よりも楽しんでいらしたからかな」とコメント。さらに「忘れられないのが、 もう初日のワンシーン目取り終わった瞬間に監督が撮り終わっちゃって寂しいっておっしゃったんですよ。 それで私たちがびっくりして、もう寂しいんですか?って言ったら、『だって映画、ドラマって楽しくね!?』って(笑)」と語った。
松村も「僕らにも『ちょっと今のなんか違和感あるかもしんないんだけど、どう思う?』って聞いてくれたりとか。 僕らは『ないです』って言ったら、『オッケー、じゃあ言っちゃおう』とか。(松村が)『こういう違和感があって…』って言ったら、『確かに!』とか。それは僕らだけじゃなくて、 三宅さんの下についてるであろうスタッフさんたちにも『うーん』って言われたら、『確かにそれだ!』って言って採用していたりとか。本当にフラットで一丸というか、みんなで作ったんだ、自分はなんか 端っこにいる人間じゃないんだって全員に思わせてくれるような、映画を作りながら人間関係を作ってるよう」と、本作を手がけるのに相応しい監督だと改めて思ったと話す。
三宅監督は「別に僕のことは良くてですね(笑) そういう小説なんですよ。そういう映画なんで、そういう会社なんですよ。なので、そういう風に 作りたいなっていうのは、もうプロデューサーははじめ、喋ってはいたんです」と原作小説の空気感を大切にしたと明かした。