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「石原さとみはかなりぶっ壊れた俳優でした」映画『ミッシング』吉田恵輔監督、単独インタビュー。主演俳優の存在感を語る

text by 斎藤香

映画『ヒメアノ〜ル』、『空白』などを手掛ける吉田恵輔監督最新作『ミッシング』が5月17日より全国公開する。主演の石原さとみが吉田監督作への出演を直談判し、徐々に心を失くしていく母親を熱演した。今回は、撮影の裏側や本作に込めた想いについて、たっぷりお伺いした。(取材・文:斎藤香) ※吉田監督の「吉」は「つちよし」です。

「針にふれなかった」石原さとみに主演を託したワケ

©2024「missing」Film Partners
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ーーー『ミッシング』は、行方不明の幼い娘を探し続ける母親の森下沙織里(石原さとみ)の焦り、憤り、葛藤を描いた人間ドラマです。主演の石原さとみさんは吉田監督の映画に出演を熱望し、監督に直談判をしたとのことですが、監督は「自分の映画に出演するタイプの俳優ではない」と思っていたそうですね。

「石原さんは、僕の映画に出演するには華がありすぎるんです。僕の映画は下町の四畳半の部屋で、お父さんは油にまみれた労働者で…というような生活感がある俳優の方が落ち着くのですが、個人的に石原さんは、港区が舞台の作品が似合うイメージだったので。僕は青山で映画を撮らないので、全然イメージが沸かなかったんですよ」

ーーー確かに都会的なイメージが強いですよね。

「ロケ地が下町だったとしても、そこの住人としてリアルに存在できるのかと考えると、嘘っぽくなるのではないかと思ったんです。また彼女は観客にストレートに伝わるわかりやすい芝居を求められてきたと思うのですが、僕が求めているのはそういう芝居ではないので。会いにきてくれて話もしましたが、そのとき僕の針はまったく振れなかったんです」

ーーーそんな石原さんを『ミッシング』の主演として迎えたのは?

「自分の世界観に合った俳優を呼べば、思った通りの映画はできるけど、それでは予想を越えられない。芸能界の第一線で活躍している石原さんと組めば、想定外の作品になりそうだと。挑戦しようと思ったんですよ」

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