物語の鍵を握る”2つの埼玉”
当初、続編製作には困難が付きまとった。当初、麻実麗役の主演・GACKTが出演に乗り気ではなく、そうこうしているうちにGACKT自身が病床に伏すなど、アクシデントもあった。
しかし、東映はじめ、製作陣はあきらめることなく、壇ノ浦百美役の二階堂ふみなど、他のキャスティングを進める。そして、復帰したGACKTに再度アタック。
GACKT自身「その時には既に外堀を埋められていた」と語るように、着々と準備を進めていたスタッフのファインプレーだろう。
本作もまた、さいたま市役所の職員・内田智治(アキラ100%)が、妻の内田直子(和久井映見)と、身重の娘・若月依希(朝日奈央)を連れ、地区対抗の綱引き大会が行われる酷暑の熊谷に向かう車中で、埼玉のFMラジオ放送局であるNACK5から流れる“都市伝説”という形でストーリーが紡がれている。
物語のメインとなるのは、この都市伝説上の埼玉ではあるが、現実の埼玉でも問題が起きていた。綱引き大会で、仮に決勝が「浦和vs大宮」の対決となれば、県を二分する戦いとなることは明白。その組み合わせだけは避けるべく、内田ら運営側は奔走。
しかし、あるチームに力士を大量投入したものの、熱中症で倒れてしまう始末だ。