天下の大阪に埼玉はどう挑むかー。
麗は、嘉祥寺に囚われ甲子園球場の地下にある牢に入れられた仲間の救出に向かうが、麗もまた囚われてしまう。
「甲子園球場は西宮では?」というツッコミはさておき、その描写には思わずニヤリとさせられる。電光掲示板設置前と思われ、廊下に「掛布」「岡田」「バース」「真弓」と書いた掲示板がさりげなく置いてあるのだ。
そしてその奥にある牢では、埼玉解放戦線のメンバーである下川信男(加藤諒)が“大阪人化”していた。
タコ焼きやお好み焼きなど、大阪グルメの代表格「粉もん」に、“大阪中毒”になる成分が入った白い粉を混入させ、徐々に「粉もん」に病みつきになり、重症化すると大阪名物の豚まん「551」が食べたくて仕方がなくなるという第1形態から、ツッコミをせずにいられなくなる第3形態、そして「パチパチパンチ」や「乳首ドリル」という吉本のギャグをせずにいられなくなる第5形態、果てはお腹に吸引器を付けられ、それで出来た「タコ焼きスタンプ」が3つ溜まると「大阪化完成」となってしまうのだ。
下川らは自らを犠牲に、麗を脱出させ、麗は桔梗と手を組み、嘉祥寺の悪事に対抗し、和歌山、奈良をも引き込み、滋賀県人の解放を求め、嘉祥寺に戦いを挑む。
その手法として、麗は「琵琶湖の水をせき止める」という手に出る。淀川を渇水させることによって、白い粉を生み出す植物を枯らす作戦だが、それは同時に、滋賀県が水没するという大きな犠牲をも覚悟しなければならなかった。
当然ながら、反発する農民たち。しかし、麗や桔梗、他の迫害を受ける人々の思いを知り、作戦は決行される。
軍勢では圧倒的に弱い。そこで兵士の少なさをカバーし、多く見せるために登場したのが、前述の「とび太くん」だ。敵軍は、まんまと騙され、攻勢の足が止まる。
しかし、この籠城戦も限界があり、敵軍が一気に彦根城に攻め込んでくる。バラバラに壊される「とび太くん」、湖底に沈んだ街…。
と、戦争映画さながらの熱戦を繰り広げる! はずだったが、戦いはなぜか、有名人対決に移り、それぞれが出身の芸能人を次々と写真やイラスト、コレオグラフィーで登場させるという思わぬ展開を見せる。