『ウマ娘 』が競馬ファンから批判されない5つのワケ。映画『 新時代の扉』レビュー(4)細かい描写に散りばめられた競馬愛
text by 高橋大地
劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』が大ヒット公開中だ。一見、毛嫌いされかねない設定の同作だが、実はアニメ好きだけではなく、古参の競馬ファンの心も掴んでいるようだ。今回は、そんな『ウマ娘』ヒットの要因を考察していく。(文・高橋大地)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
背景や細かい描写に散りばめられた競馬への愛
(C)2024 劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」製作委員会
キャラクターそれぞれのストーリーに現実世界の競馬(原作)が反映されているのは前述の通りだが、細かなちょっとした設定にもファンは目を光らせている。
勝負服などの外見や体格のみならず走り方や性格まで、いたるところに現実世界の競走馬の特徴やエピソードが散りばめられているからだ。
例えば、競馬の世界では、種牡馬というシステムがあり、大きなレースで活躍をした馬や血統的に価値のある牡馬(オス)は種馬となり後世に血を残していくことができる。
劇場版のメインキャラクターであるジャングルポケットとアグネスタキオンは、現実世界で種牡馬になっており、それぞれトーセンジョーダンとダイワスカーレットという名馬を輩出していて、2頭ともウマ娘化を果たしている。
『ウマ娘』の世界では、実際の競走馬から名前と魂を受け継いでいるだけなので、血のつながりはないのだが、クラスメイトであったり、憧れの先輩と後輩、なぜか気になるあの人、といった関係性で登場している。こうした設定は、血統好きの競馬ファンにはたまらないポイントだ。
(文・高橋大地)
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