改変ポイント⑤
NK細胞の衝撃的な結末
ここからは、実写映画版オリジナル展開について言及しよう。
犬猿の仲である、強力な殺傷能力を持つ免疫細胞の主力部隊であるキラーT細胞と、がん細胞やウイルス細菌など異物を見つけ次第、単独で攻撃するNK細胞(ナチュラルキラー細胞)の関係性は原作通りだが、本作では、NK細胞が最強の敵の攻撃を受けて瀕死の状態に陥るという新たな展開が描かれた。
「え!?」と驚いた原作ファンは多いだろうが。共闘していたキラーT細胞は、NK細胞を抱きかかえ、「お前に憧れていたんだ」と、心に秘めていた想いを告げる。
そして、死滅するNK細胞…
なんと、切なくも素晴らしい改変であろうか!
罵り合い、腐れ縁だった2人は、互いに認め合っていた…。原作ファンが心の中で思い描いていた関係性が、見事に具現化された瞬間だ。
とは言え、大人気キャラを死なせてしまった点は、一部のファンからブーイングが上がったことも否めない。