改変ポイント⑦
指切りに込められた約束
終盤は、一度、最強の敵により手負いとなった白血球が、最後の力をふり絞り、最強の敵との一騎打ちに挑む。
しかし、最強の敵を倒したものの、自身も命を落とす白血球。その最期を看取る赤血球が、白血球と小指同士で指切りを交わす。これは、2人が幼い頃に交わした、また会う約束の象徴として描写されているのだろう。
その後、日胡の身体は消滅の危機に瀕する。しかし、昏睡状態の茂が、目覚めた日胡を笑わせたことで、「笑うことによって活性化する細胞」が天使のように舞い降り、体内を一新するという描写が描かれる。この奇跡的な展開により日胡は一命を取り留めた。
こうした経緯の中で、赤血球も一度は死滅したのだと思われる。しかし、日胡の体内では、2人の生まれ変わりと思われる細胞たちが働いていた。
剣を振りかざし、病原菌を「ぶっ殺す!」と叫ぶ白血球に、どこかで会ったことがあると思う赤血球。
彼らはきっと、日胡の体内の中で生まれ変わっているのだ。
本作のオリジナル描写である「約束の指切り」が、ラスト描写で2人をまた結び付けたのだ。この展開から考えると、他の細胞たちも生まれ変わっている可能性が高く、続編を期待するばかりだ。
(文・ZAKKY)
【作品情報】
タイトル:『はたらく細胞』
出演者:永野芽郁 佐藤健 / 芦田愛菜 山本耕史 仲里依紗 松本若菜 染谷将太 板垣李光人 加藤諒 加藤清史郎 マイカピュ
深田恭子 / 片岡愛之助 / 新納慎也 小沢真珠 Fukase (SEKAI NO OWARI) / 阿部サダヲ
原作:清水茜「はたらく細胞」(講談社「月刊少年シリウス」所載)
原田重光・初嘉屋一生・清水茜『はたらく細胞BLACK』(講談社「モーニング」所載)
監督:武内英樹
脚本:徳永友一
音楽:Face 2 fAKE
製作:映画「はたらく細胞」製作委員会
制作プロダクション:ツインズジャパン
主題歌:Official髭男dism「50%」(IRORI Records/PONY CANYON Inc.)
©清水茜/講談社 ©原田重光・初嘉屋一生・清水茜/講談社 ©2024映画「はたらく細胞」製作委員会
配給:ワーナー・ブラザース映画
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