地球環境の改善のためのライフスタイルの変化
バングラデシュ以降もデイモン監督は旅を通じて、取り組むべき問題と同じくらい、すぐにでも実践可能な解決策が世界中に存在していることを知っていく。
ひとつは「海洋パーマカルチャー」。酸性化と砂漠化が進む海に食べられる海藻を植えて森を作るアクションだ。海藻はCO2を吸収してくれる。魚たちの生育場所となる。どちらもわたしたちの食料になる。さらにブルーカーボンクレジットとして新たな通貨にもなっていく。
もうひとつは「リネジェラティブ農業」。土が痩せてしまう化学肥料を使用しない環境再生型の農業だ。土壌の有機物を増やすことでCO2を貯留し、温暖化を抑制していく。
解決策の中には「ガソリン車の所有はやめてEVをシェアすること」や「草食の牛に雑穀食を与えて病的に太らせる畜産を放牧に変えること」のように、これまでのライフスタイルを捨てなければならない事柄もある。わたしたちはステイタスシンボルや趣味としての自動車所有欲を捨てることができるのか。肉の飽食をやめることができるのか。