科学好きもファミリーロマンス好きにも刺さる
『アントマン』シリーズの唯一無二の魅力とは?
『アントマン』シリーズでは、「量子の世界」や「ピム粒子」など難解な単語が頻出するが、小難しく考えるのではなく、「小さくなりすぎて変な世界に行っちゃう」くらいの認識で鑑賞してもOK。
『アントマン』シリーズは、私たちの日常を形作るミクロな“量子世界”を舞台に、体のサイズを縦横無尽にコントロールできる「アントマン・スーツ」がキーアイテムになるなど、科学好きを興奮させる要素がてんこ盛りだ。
さらに、忘れてはいけないもう一つの見どころは、心温まる「家族愛」である。主人公・スコットは窃盗の罪で服役し、一度は人生のどん底を味わった。そんな彼の心をつなぎ留めたのは、1人娘・キャシーへの愛である。
スコットは、もともとヒーローになること自体に消極的であったが、「娘のヒーローになりたい」という思いで一大決心。『アントマン』シリーズでは、どこにでもいる“普通の男”スコット・ラングが、娘との絆によって、世界を守るスーパーヒーローとして成長していくプロセスがなんとも魅力的に描かれるのだ。
一方のキャシーも父親大好き娘。父親が捕まりそうな時には嘘をついてかばい、出所したばかりでお金のないスコットからプレゼントされたぬいぐるみもずっと大事にしていた。そんなキャシーの成長した姿が見られるという点も、最新作の見どころの一つだろう。
スコットとキャシーだけではなく、ピム一家の絆にも注目したい。一作目となる『アントマン』(2015)では、夫ピムと娘ホープは、量子の世界に閉じ込められた母・ジャネット・ヴァン・ダインを救うべく、命がけで救出活動に励んだ。一方、ジャネット自身も量子の世界に閉じ込められていた30年間、家族との再会を諦めることなく、奇跡を起こすことができた。
最新作では、スコット親子、ピム一家が最大の難関に立ち向かう姿が描かれる。「家族愛」で史上最悪の事態をどのように乗り越えていくのか。顛末はぜひ劇場に足を運んで各々の目で確かめていただきたい。
【作品情報】
『アントマン&ワスプ:クアントマニア』
監督:ペイトン・リード
脚本:ジェフ・ラブネス
キャスト:ポール・ラッド、エヴァンジェリン・リリー、ジョナサン・メジャース、キャスリン・ニュートン、ミシェル・ファイファー、マイケル・ダグラス
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)Marvel Studios 2023
公式サイト
2月17日(金) 全国劇場公開
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