映画館には行かない? デヴィッド・クローネンバーグ監督が語る「映画館体験はそこまで魅力的ではない」理由とは

text by 編集部

カナダの鬼才にして『ボディホラーの巨匠』と呼ばれるデヴィッド・クローネンバーグ監督が、現代の映画体験について率直な想いを語った。「もう映画館にはほとんど行かない」と明かし、その理由をユーモアを交えて語っている。時代とともに変わる映画体験に対するクローネンバーグ氏の真相はいかに?(文・編集部)

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『映画館という儀式』にあまり魅力を感じない

デヴィッド・クローネンバーグ
デヴィッド・クローネンバーグ【Getty Images】

 海外の雑誌インタビューに応じたデヴィッド・クローネンバーグ監督。現代の映画館について、以下のように意見を述べた。

「最後に劇場で映画を観たのはかなり前。今はほとんど映画祭くらいですね。でも、そのときの上映環境も良いとは限らない。自分はもう、あの『映画館という儀式』のような感じにあまり魅力を感じないんです。年齢のせいかもしれないけど、あのみんなで観るという感覚にもあまり共感できない」

 また、聴覚の関係から「字幕付きで観ることが多い」ことや「トロントは駐車が大変だから」など、実用的な理由も挙げている。

 長年業界を牽引してきたクローネンバーグ監督による発言は「映画館こそが本物だ」という価値観に一石を投じるものだろう。一方で、彼が感じる『個としての没入体験』としての考え方も、今の映画文化の一つの在り方を示しているのかもしれない。

(文・編集部)

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