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「人を残して死ぬのが上なり」
明治の偉人の名言を思わせる主人公の生き様

©Number 9 Films Living Limited 3月31日金全国ロードショー

さらに、役所に戻った彼は、転職していったかつての部下マーガレット(エイミー・ルー・ウッド)と再会する。とにかく前向きで明るい彼女と過ごす中で、彼女に自らの病を告白し、自分も背中を押される。父娘ほど年の離れた2人の“密会”は、たちまち近所の噂話になるが、ウィリアムズにとって、そんなことは些末な問題だ。彼にとっては肉体的のみならず、精神的にも“生きる”ことが最優先なのだから。

ウィリアムズ以下、市民課にとっては、頭の痛い問題を抱えていた。下層階級の夫人たちから再三、公園建設の陳情を受けており、その陳情は、縦割り行政の弊害でたらい回しとなっていたのだ。

市民課長のウィリアムズは、その陳情を一手に背負う形で部下と一丸となり、自ら先頭に立って問題の解決に動く。

そして、簡単な遊具しかないものの、ウィリアムズはじめ、市民課の努力によって、公園は完成し、子どもたちの遊び場所となる。他の市民課のメンバーも、公園建設に携わったことで、仕事への向き合い方が変化する。「人を残して死ぬのが上なり」と語った後藤新平の名言のように、ウィリアムズはピーターはじめ、公園建設に奔走した市民課のメンバーという「人」を遺したのだ。

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