マーベル史上最も不人気…? 映画『アイアンマン2』トラブル満載の制作秘話を紹介。高額なギャラに不満を示した名俳優とは?
人気映画である『アイアンマン』シリーズの第2作目『アイアンマン2』。実はこの作品は、脚本のリライトやキャスティングの変更など、多くのトラブルを抱えながら世に出た問題作であったようだ。今回は、そんな映画『アイアンマン2』の制作の裏側を、現地のメディアを参考にお伝えしていく。
映画『アイアンマン2』制作裏で起きていたトラブルの数々とは?
興行的な成功を遂げた映画『アイアンマン2』は、ファンの間では『アイアンマン』シリーズ3部作の中で最も評価が低く、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)全体でも、人気の低い作品の1つになってしまっている。
米colliderによると、そこにはどうやら非現実的な納期や、幾度となく書き直す必要のある脚本、キャスティングの変更、撮影のストレスによる健康問題など、様々な”裏の物語”が存在していたようだ。
2008年に公開された映画『アイアンマン』は、主演として出演した俳優ロバート・ダウニー・Jrが、薬物乱用から立ち直り、自身の俳優としてのキャリアを再建し始めてからまだ数年しか経っていない状況で撮影が行われていた。
しかしながらこの映画は、全世界で5億8500万ドルの興行収入を記録し、俳優ロバート・ダウニー・Jrは再び世間に認められ、同じ年に公開された彼が出演している映画『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』は商業的にもヒットを記録し、批評的にも評価が高かった。
その後、映画『アイアンマン』の公開からわずか3日後に、マーベル・スタジオはこの映画の続編製作を決定し、公開日は2010年4月30日と発表。『アイアンマン2』は、『アイアンマン』が公開してから、2年も残されていない時間の中で制作されることとなった。
撮影、編集、視覚効果など、映画制作に行う必要がある工程を、限られたスケジュールでこなさなければならず、脚本は未完成で、出演が決まっているキャストはロバート・ダウニー・Jrのみという状況だった。
1作目の映画『アイアンマン』でジョン・ファヴロー監督と、俳優ロバート・ダウニー・Jrは、映画制作のための試行錯誤を行う余裕があり、どのように撮影すればよりよくなるかを確認しながら即興でシーンの制作を行うことができたという。
一方で、続編である映画『アイアンマン2』のクリエイティブチームには、”MCUの土台”になる作品を制作する責任が課せられており、スタジオは、今後の映画制作の計画を順調な軌道に乗せる必要があった。
この撮影で脚本を担当したジャスティン・セローは、肉体的な負担を抱え、ストレスによる背中の痛みに悩まされていたようだ。