ロロ・トマシとラストシーンの意味は…? 『L.A.コンフィデンシャル』の謎を徹底解説。サスペンス映画の大傑作を深掘り考察
『L.A.コンフィデンシャル』宣伝用ポートレート撮影にて【Getty Images】
L.A.コンフィデンシャル
- 原題:
- L.A. Confidential
- 製作年:
- 1997年(アメリカ)
- 監督:
- カーティス・ハンソン
- 脚本:
- カーティス・ハンソン, ブライアン・ヘルゲランド
- 撮影:
- ダンテ・スピノッティ
- 音楽:
- ジェリー・ゴールドスミス
- 配給:
- 日本ヘラルド映画
- 上映時間:
- 138分
第70回アカデミー賞 - 助演女優賞、脚色賞
第22回日本アカデミー賞 - 最優秀外国作品賞
第41回ブルーリボン賞 - 外国映画賞
第55回ゴールデングローブ賞 - 助演女優賞
第23回ロサンゼルス映画批評家協会賞 - 作品賞、脚本賞、撮影賞
第63回ニューヨーク映画批評家協会賞 - 作品賞、脚本賞、監督賞
- 演出:
- 15点
- 脚本:
- 16点
- 配役:
- 17点
- 映像:
- 13点
- 音響:
- 13点
映画『L.A.コンフィデンシャル』をあらすじ(ネタバレ)、演出、脚本、配役、映像、音楽の項目で徹底解説。ラッセル・クロウ、ケヴィン・スペイシーら共演。娼婦リンに扮するのはキム・ベイシンガー。実話ではなくJ・エルロイの小説を基にした本作の魅力を多角的な視点で明らかにする。<あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー>
『L.A.コンフィデンシャル』のあらすじ
1950年代。アメリカ・ロサンゼルスのLA市警は街のイメージを一新するため、マフィアのボス・コーエンを不相応な“脱税“の容疑で逮捕しようとしていた。しかし一方で、警察内部でも暴力や捏造、賄賂などが暗黙の了解で強引な捜査を行うひどい有様だった。
殺人課のバド(ラッセル・クロウ)は、女性に暴力を振るった人間を容赦なく殴り、麻薬課のジャック(ケヴィン・スペイシー)は、ゴシップ誌の記者であるシド(ダニー・デヴィート)から情報をもらい、有名人の逮捕劇を演出していた。
クリスマスイブの夜、署で開催されるパーティーで飲む酒を調達しようと酒屋に立ち寄ったバドは、そこで美しい女性・リン(キム・ベイシンガー)に出会い、声をかける。外に出たバドは、停車中の車の中にいた女性が顔に怪我を負っていることに気づくと、運転手を引きずり出した。
相棒のステンズ(グレアム・ベッケル)によると、その男はミークスという元刑事であり、その場にいた女性は問題ないと言ったため、そのまま解放する。
署はクリスマスパーティーで賑わう中、エリート巡査のエド(ガイ・ピアース)はマスコミの取材を受けていた。
殉職した警官である父の影響で、刑事局を希望したエドは真面目な政治家タイプで、今までの不正な捜査を良しとしなかった。上司のダドリー(ジェームズ・クロムウェル)は、そんな彼に刑事は不向きだと諭す。
そんな中、警官襲撃事件の犯人が連行されてきた。ステンズやジャック、他の署員も、仲間を襲われた復讐をしようと犯人に襲いかかる。バドとエドは止めに入るが、エドは閉じ込められてしまい、最終的にバドは乱闘に加わる。
するとその様子が取材の記者に撮られ、新聞で広く知れ渡ってしまうこととなった。
この失態を犯した関係者を処分しようとする上層部であったが、証言が得られずに頭を悩ませていた。そこへエドが最良の提案をすると、ステンズが免職、バドは停職、ジャックは風紀課へ異動、エドは希望通り殺人課へ配属されることになった。
しかしエドは仲間を売ったことで孤立してしまう。