「しっくりこない」実写版映画『リトル・マーメイド』がアリエルに共感できない理由。物語が時代錯誤でひどい?忖度なしガチ評価
text by ZAKKY
実写版『リトル・マーメイド』が公開中だ。ロブ・マーシャルが監督を務め、主人公アリエルの配役をめぐって公開前から毀誉褒貶にさらされている。今回は、名作アニメを現代に蘇らせた本作の魅力と問題点に着目したレビューをお届け。(文・ZAKKY)【あらすじキャスト 解説 考察 評価】
アニメ版とイメージが違い過ぎる…。
まずは批判の声をおさらい
大ヒット公開中ではあるが、公開前、公開後も賛否で言えば、否の意見が多く聞かれる本作。まずは、世の中にあふれる批判の声に耳を傾けてみよう。
・なぜ、主人公・アリエルが黒人!? イメージと違いすぎる。
・アリエル役/ハリー・ベイリーの喜怒哀楽がわからず、曖昧な微笑みと無表情も相まって感情が伝わってこない。
・実写にするならば、アリエルとエリック王子の恋愛描写をより強調すべき。
・作り手の思想が原作を乗っ取ってしまっていて、原作への愛やリスペクトを感じられなかった
などなど、辛辣な意見が多いのだが、1991年に公開されたアニメ版は、ファンにとっては聖典であり、アニメ版と比較してネガティブな反応が出ることはある程度致し方ないだろう。今回はあえて、アニメ版との比較はせずに、一本の映画としての是非を率直にレビューしたい。