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そもそも、人魚なのだから、白人も黒人もない

映画監督のロブ・マーシャル
映画監督のロブマーシャルGetty Images

まず、最も批判が集まっている、主人公アリエル役が黒人女優・ハリー・ベイリーが演じているという点について。

筆者は、むしろ新鮮な魅力を感じ、すんなりと受け入れることができた。一方、批判をする方々の「イメージと違う」という意見に頷けなくはない。批判者も人種差別をしたいわけではなく、ただ単に幼少時にインプットされたビジュアルイメージとの違いに戸惑っている、というのが正直なところだろう。

例えば、『ドラゴンボール』の実写版がまた制作されたとして、悟空役が黒人俳優だった場合、今回の場合と似たような批判が出てくることは想像に難くない。

一方、アニメ版の焼き直しではない、まったく新しい『リトル・マーメイド』を創り出そうという制作陣の意図も理解できる。主人公のビジュアルを変える、という決断は並々ならぬ覚悟を必要としただろう。言うならば、そもそも、人魚なのだから、白人も黒人もない。

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