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観客が絶句…。クリストファー・ノーラン最新作『オッペンハイマー』の試写の反応は? ノーラン2度目となるR指定作品に

text by 編集部

近日公開予定の歴史大作映画『オッペンハイマー』。原爆を発明した男の人生を描く物語である。ノーラン監督の今までの作品とは異なる雰囲気を持つ本作に期待が高まるが、事前上映した際に観客が非常に強い拒絶反応を示したようだ。今回は、現地メディアが行なったクリストファー・ノーラン監督へのインタビューの内容を参考に、詳細を伝えていく。

原爆の恐ろしさを生々しく描く本作
恐怖をこらえきれなくなった観客が席を立つ

クリストファー・ノーラン監督
クリストファーノーラン監督Getty Images

クリストファー・ノーラン監督の新作『オッペンハイマー』は、マンハッタン計画を指揮した“原爆の父”J・ロバート・オッペンハイマーの人生とキャリアを基にした作品。

本作では主に、第二次世界大戦中の最初の原子爆弾の誕生が描かれる。

カナダニュースサイトScreen Rantによれば、本作はノーラン監督の初期作・映画『インソムニア』(2002)以来、およそ20年ぶりの“R指定作品”となったようだ。実在した人物の物語であることや、原爆の恐ろしさが生々しく描かれる本作。

ノーラン監督の今までの作品とは、全く異なる雰囲気を持った作品になると予想されている。

映画『オッペンハイマー』公開前に、ノーラン監督は米wired誌とのインタビューにて、本作の試写の様子について語った。

ノーラン監督は「完全に打ちのめされて、席を離れる人もいた。彼らは話すこともできなくなった。つまりこの物語で語られる歴史と、その根底には強い恐怖が存在しているのです。しかし、キャラクターへの愛、登場人物の人間関係への愛は、私がこれまでに製作したどの作品よりも強い」と話したようだ。

映画『メメント』や映画『インソムニア』といった作品を除けば、ノーラン監督はこの20年間、映画『インターステラー』や映画『TENET テネット』など、大作映画の製作に専念してきた。

アクションや、SF要素を取り入れた作品が多いことは、ノーランファン含め、多くの人が認知している。しかし映画『オッペンハイマー』は、その予算の大きさを誇りながらも、アクションやSFといったノーランらしい要素が全くない。

その代わりに、人類史上最も危険な創造物の1つ「原爆」を誕生させた男、J・ロバート・オッペンハイマーの人生を拡大し、深堀りする。観客が強い恐怖を感じる本作は、「ほぼホラーだ」といった声も挙がっている。

さらに「R指定作品」であるという事実は、この映画がキャラクターの人生のより深くダークな側面を掘り下げること。「PG-13指定」では、抑えきれない悲惨な内容が含まれていることがわかる。

彼の映画製作キャリアでも最高の一本となるであろう本作。しかし、年季の入ったノーランファンでもおいそれと処理しきれない、壮大な作品になるかもしれない。

同作は7月21日に全米公開予定だ。台湾や韓国、シンガポールなど、他アジア国では公開日は既に決定している。

しかし日本公開日はまだ未定となっている。原爆投下日と重なることを避けて、その公開日を調整しているのかもしれない。

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