「僕がこの映画の観客なんだ」
さらなる過激スタントに挑戦
また、米Collider編集者であるワイントローブは、トムが一人で、その過激なスタントを演じる際に、キャスト陣や撮影スタッフ達の“緊張”を、どうかわすのか質問した。例えば、本作で、トムがバイクに乗ったまま、高い崖から飛び降りるシーンがある。この撮影を行う際は、他の出演キャストや撮影クルーの心臓が止まりかけるに違いない。
彼は「わからないよ!(笑)。彼らの緊張を測ることはできないんだ。いくつかワイルドなことをやったのはわかっているけど。スタントする時は、その役にとても集中しのめり込む。だからそのシーンがどうなっているかは、僕よりも観客の方が良くわかると思う」
トムは、自分自身はまず観客側にいて、観客のために物事がどう映っているかを常に考えていると続け「まず第一に、自分がこの映画の観客なのです。映画製作者として観客のために映画を製作するわけですが、僕は幅広いタイプの映画が好きです。幅広いジャンル、スタイルに挑戦して、それぞれのことを理解したいとずっと思っていました。製作しながら一つ一つ勉強して、自分の実力を試したいという気持ちで臨むのです」と語った。
彼が『ミッション:インポッシブル』で、100ノット(時速185.2km)を超えるスピードで、1000フィート(約304メール)の高さを飛ぶ輸送機にしがみつき、バイクで崖から飛び降りる、ぶっ飛んだスタントに挑戦し続けるのは、彼にとっては自分自身へのチャレンジなのだ。だからこそ新作登場のたび、スタントのレベルが上がっている。
しかし、つまるところ映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』は、さらに大胆でド迫力な映像が用意されているということになる。トムは、既にただの俳優などではない。撮影現場で様々な役割を担い、プロジェクトごとに向上心を持ち撮影に取り組む。
彼は「プロデューサーとして、映画をどうプロデュースするか。どうすればキャスト陣や撮影クルーに、もっと良い準備を施してもらえるようにできるか。そういうことを僕は考えるんだ。僕は常に自分に挑戦している。毎日が勉強している学生でもあり、先生でもあるのです。これは“僕”、そして“僕たち”の映画なんだと、そして製作クルーや、キャストの声も映画に反映させる必要がある」と映画に対する思いを熱く語った。
本作はコロナパンデミックにより、公開日が何度も延期された。しかし脚本家兼監督クリストファー・マッカリーは、第7作目の本作公開以前より、第8作目の撮影を開始しているのだ。
『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』の日本公開は7月21日。続編”PART TWO”の公開は、アメリカでは2024年6月28日の予定となっている。日本での続編公開もアメリカ公開後、日を待たずに公開されることが予想できる。つまり1年のうちに、2作のIMPが楽しめるのだ。
迫力満点の『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』を最大限に楽しみたいなら、トム・クルーズの言うことを素直に聞き、IMAXで視聴する必要がありそうだ。
【関連記事】
超人・トム・クルーズ、危険なアクションへの挑戦はいつまで? 現地メディアの質問に答える。老後の過ごし方についても言及
合計10億円超え…! 莫大な金に化けた映画の小道具(2)。トム・クルーズが着用! 特注ヘルメットの値段は?
どっちが魅力的…? 『007』と『ミッション:インポッシブル』、2大スパイ映画を徹底比較。映画としての性質は正反対!?