『オッペンハイマー』を製作したとは思えない…。クリストファー・ノーラン監督が紹介したお気に入りの映画作品とは?
ノーラン監督と言えば、映画『インセプション』や映画『インターステラー』など、壮大な映像表現や強烈なストーリー内容で人気を博し、最新作『オッペンハイマー』でも話題となっている映画監督。今回そんなノーラン監督は、お気に入りの映画作品を挙げたとのこと。早速現地メディアを参考に、その詳細内容をご紹介していく。
まさかのおバカコメディ映画が好き!?
カナダニュースサイトScreen Ranによれば、米国人気番組である「The Rich Eisen Show(リッチ・アイゼン・ショー)」に登場したノーラン監督が、どの番組を視聴するか迷っている時にリモコンの操作を思わず止めてしまうほど好きな映画は一体何か、と質問を受けた。
ノーラン監督は、
「たくさんあるよ。キューブリック作品とか。いくつかのコメディ作品もそう。『タラデガ・ナイト オーバルの狼』とかね」と回答。
映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(2015)などを手掛けたアダム・マッケイ監督作『タラデガ・ナイト オーバルの狼』(2006)という、意外な作品の名前を挙げた。
スタンリー・キューブリック監督と言えば、映画『2001年宇宙の旅』(1968)、映画『時計じかけのオレンジ』(1971)、映画『シャイニング』(1980)のような、大胆かつ壮大な映画作品で知られている。キューブリックは20世紀の偉大な作家監督の一人として周知される存在であり、間違いなくノーラン監督のような21世紀の映画業界を牽引する監督にも多くのインスピレーションを与えている人物だ。
ノーラン監督がこれまで手掛けてきた作品は、ジョーカーが病院を爆破する映画『ダークナイト』(2008)、原爆の父と呼ばれた一人の男の伝記映画である『オッペンハイマー』(2023)、家族や人類の未来を守るため、未知の宇宙へと旅立つ『インターステラー』(2014)や、その他『メメント』(2000)や『インセプション』(2010)など。
これらの作品を並べると、キューブリック作品を好きな映画として挙げるのは、さほど意外なことではない。しかし、その後の回答に出た『タラデガ・ナイト オーバルの狼』というコメディ映画の意外性が余計際立っている。
ノーラン監督が“偉大なコメディ作品”のひとつと称した『タラデガ・ナイト オーバルの狼』は、米国最大のモータースポーツ統括団体“NASCAR”のドライバーであるリッキー・ボビー(ウィル・フェレル)が、その分野でトップの地位を維持するために、戦いを繰り広げる姿を描いた2006年のスポーツコメディ作品だ。
人気コメディアンのウィル・フェレルや、ジョン・C・ライリー、サシャ・バロン・コーエンらが出演する本作は、キューブリック作品とは一線を画す、2000年代のおふざけコメディ作品である。
他にもアダム・マッケイ監督とウィル・フェレルがタッグを組んだコメディ作品では、映画『俺たちニュースキャスター』(2004)や、映画『アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!』(2010)などがある。実はこれらの作品もノーラン監督はお気に入りのよう。
ノーラン監督自身の作品からは想像できない、意外な側面が明らかになった。
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