皇帝マルクス・アウレリウスは、本当にヴィンドボナで死んだ?
映画『グラディエーター』では、皇帝マルクス・アウレリウスは権力に飢える息子コモドゥス(ホアキン・フェニックス)によって殺される。
その前に、マルクス・アウレリウスはマキシムスに対し、政治的腐敗を止めるため、ローマを引き継いでほしいと告げる。
多くの歴史家によれば、『グラディエーター』本編と同様に西暦180年に死んだが、ヴィンドボナではなくシルミウム(現在のバルカン半島セルビア)で亡くなったという。
イギリスのノッティンガム大学によると、彼の「健康状態は急速に悪化」し、最期の言葉は「昇る太陽を見よ、私は沈むのだから」であったという。
ローマの歴史家Aurelius Victorも、マルクス・アウレリウスは西暦180年に亡くなったとしている。
Aurelius Victorの記述によれば、それはヴィンドボナにある彼の軍の宿舎で起こったとされているが、息子に殺害されたとは記載していない。
したがって、映画『グラディエーター』における皇帝の死は、正確とも不正確とも言える。息子コモドゥスに殺害されたのではなく、マキシマスが、ローマ軍を栄光に導いた陣営で亡くなった可能性もあるのだ。
少なくとも、マルクス・アウレリウスはゲルマン人の戦いに立ち会っており、彼の死がこの地と結びついていることは確かである。
2024年11月22日に、映画『グラディエーター2 』が全米公開される予定となっている。続編の公開前に再度、本作の内容をチェックしておきたいところだ。
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