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ムファサの衝撃的な死の裏には…。ディズニーの名作『ライオン・キング』裏話。 崖から落とされたのはムファサだけじゃない?

text by 編集部

『ライオン・キング』の主人公・シンバの父であるムファサは、スカーの手により衝撃的な最期を迎える。王座奪取を狙うスカーの卑劣なムファサ殺害計画は、彼の冷酷な性格を浮き彫りにしているが、スカーの犯した残虐な行動はこれだけに留まらなかったようだ。今回は現地メディアScreen Rantを参考に、同作の裏話を解説する。

スカーがムファサ殺害の前に行っていた残酷な行為とは?

スカーの原語版声優を務めたジェレミー・アイアンズ
スカーの原語版声優を務めたジェレミーアイアンズGetty Images

『ライオン・キング』に登場する、主人公シンバの父親でスカーの兄である、プライドランドの国王ムファサ。彼の死に衝撃を受けた子供や大人の方は多いはず。

しかし、ムファサ殺害に用いられたスカーのやり口は、実は初めてではなかったことはご存じだろうか。

この度、ディズニーで最も涙を誘う死にまつわる衝撃的な裏話が明らかになった。

1994年。ディズニーは、その歴史上で最も象徴的なアニメーション映画のひとつである『 ライオン・キング』を公開した。

この映画では、父親のムファサを失い、プライド・ランドの王の座を受け継ぐ運命にあるライオンの子、シンバの物語が描かれた。

ムファサの弟で、シンバの叔父であるスカーにはある計画があった。スカーはムファサに嫉妬しており、自分が王になりたかったのだ。しかし、シンバが次の王位継承者であったため、スカーはシンバを排除する必要があった。

シンバに危害を加える前に、シンバの父であるムファサを殺す必要があったスカーは、ムファサを崖から野牛の大群に投げ込んで殺す。

このムファサの死は、本当に悲痛なものである。しかしスカーは、その数日前にも同様の残酷な行為を遂行していた。その相手は、ハイエナの女王ズフールだ。

チャック・ブラウンとトレバー・フレイリーによる、コミック作品「In Disney Villains: Scar #4(ディズニーの悪役:スカー #第4話)」では、ムファサの死とシンバの失踪の後、スカーがどのようにして王座を奪うクーデターを成功させたのかが描かれている。

このコミックシリーズ全体が、スカーの計画していた悪行を、全て結び付けているのだ。「In Disney Villains: Scar #4」では、ムファサを殺害し、プライドランドの玉座「プライド・ロック」を奪う前の、彼の動きに焦点を当てる。

その中でも重要な鍵となる内容は、ハイエナ支配者であるズフールの暗殺であった。

前話でズフールは、スカーが3匹のハイエナを連れて行くことを許可。彼らはシェンジ、バンザイ、エドという『ライオンキング』に登場する3匹だ。

ズフールはプライド・ロック奪取の指揮をスカーに取らせることを許した。しかし、スカーには別の計画があった。スカーは、ハイエナの女王ズフールの指図、3頭のハイエナたちを自分の支配下に置く気だった。

スカーと3頭のハイエナは、野牛の群れを従えて、ズフールのもとに戻ってくる。その光景を見たズフールはスカーを褒め称える。しかし、その賞賛と尊敬の瞬間も束の間、スカーは不意にズフールを崖から突き落とす。

ズフールは殺害ではなく追放されただけで終わったが、スカーが君主を排除し、自らをその座に座らせるという方法は、ムファサにしたことと全く同じである。

それだけでなく、ズフールが生き延びてしまった事実は、スカーにとって、次の犯行のための教訓となった。

ムファサの殺害計画は、ズフール殺害よりも計算された犯行であり、つまりズフールへの犯行はムファサの殺害に向けた予行演習だったのだ。

ディズニーの中でもスカーは実に卑劣な悪役だ。『ライオン・キング』公開当時に作品を観た幼い子どもたちにとって、スカーの悪役ぶりは軽いトラウマになったことだろう。

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