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「ここまでリアルに出来るのは驚き」実写映画『ライオン・キング』をライオンの専門家が絶賛。シリーズ最新作にも期待大。

text by 編集部

ディズニーがハイクオリティの最新フルCGを使用し、実写化した映画『ライオン・キング』(2019)。作中のプライド・ロックの崖で戦う、シンバとスカーのクライマックスシーンは、生物学者が「大変リアル」と称賛。今回は、本作についての詳細な内容を、カナダの情報ニュースウェブサイトScreen Rantに基づきご紹介していく。

「CGでここまでリアルに表現できるのは驚き」
前日譚『ムファサ:ザ・ライオンキング』も期待大

ジョン・ファヴロー監督
ジョンファヴロー監督Getty Images

実写映画『ライオン・キング』は、全世界で16億ドル以上(約1,940億円)の興行収入を記録。作品内容については賛否両論の評価となった。

今回紹介するのは、20年にわたってライオンを研究してきた生物学者マーク・エルブロック。彼は、Insiderの、映画に登場するライオンのリアリズムについてのインタビューに応じた。

エルブロックは、インタビュー内で映画『ジャングル・クルーズ』(2021)や、映画『ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』(2009)など、ライオンが登場した映画作品についての独自の見解を述べている。

中でも、彼は実写映画『ライオン・キング』のクライマックで描かれた、燃え盛るプライドランドでシンバとスカーが戦う描写が、大変リアルであると大絶賛。

以下が、インタビュー内でのエルブロッシュの発言だ。

「立ち上がってお互いを攻撃することは実際のライオンがよく行うことです。アフリカのライオンは、特に彼らの縄張りや、プライドの権利をめぐり争いをする際に、このような行動を取ります」

「実際に若いライオンが年老いたライオンに挑戦したりします。そして年老いたライオンの顔には、必ずと言っていい程、縄張り争いの傷跡が残っています。もし傷跡のない老ライオンを見かけたら、そのライオンが飼育下で繁殖したことを意味しています」

「また、前足を振り回す攻撃も非常にリアルです。ネコ科の動物の皮膚をよく見ると、皺に緩みがあるのが分かります。彼らは爪で攻撃するのですが、この緩んだ皮膚やたてがみが、するどい攻撃から身を守ってくれるので、あのような戦闘ができるのです」

「片方が、もう片方のライオンのお腹に乗って攻撃する瞬間がありましたが、あれも非常に一般的です。防御態勢に入るライオンは、爪を上に向けるために仰向けになります。もし相手が上に乗ってきたら、下腹部や重要な臓器がズタズタになってしまうのを避けるためなです。CGでここまでリアルな表現ができるのは驚きです」

長い年月にわたって愛され続けている映画作品のリメイクは、製作する側にとっては容易な仕事ではない。

本作の製作を行ったジョン・ファブロー監督チームも、『ライオン・キング』を通して苦労したようだ。

前述した通り、本作は興行的に成功を収めたものの、その評価は賛否両論だった。

何人かのコメンテーターは、登場するライオンのひげから、揺らめく立髪、瞳まで、そのディテールを表現する高度な映像技術が、逆に人々の感情へ訴えかけるストーリーへの感動を弱めてしまったのではと指摘している。

2022年に、ディズニーは『ライオン・キング』の前日譚『ムファサ:ザ・ライオンキング』の製作を発表。現在は2024年に全米公開予定。日本での公開は未定となっており、その物語の内容についても、今はまだ明かされていない。

前日譚『ムファサ:ザ・ライオンキング』には、映画『ムーンライト』(2016)、映画『aftersun/アフターサン』のバリー・ジェンキンス監督が、その製作チームに加わったとのことである。。

前作の『ライオン・キング』から4年のもの空白期間がある『ムファサ:ザ・ライオンキング』。その製作スタイルが、前回の賛否両論の意見を経て、どんな変化を遂げているのか、非常に注目が集まっている。

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