ホーム » 投稿 » 海外映画 » 劇場公開作品 » 建築家アルヴァ・アアルトの⼈⽣と作品を巡る。ドキュメンタリー映画『アアルト』著名⼈らの応援コメント到着&本編映像解禁

建築家アルヴァ・アアルトの⼈⽣と作品を巡る。ドキュメンタリー映画『アアルト』著名⼈らの応援コメント到着&本編映像解禁

text by 編集部

“フィンランドのアカデミー賞”と称されるユッシ賞にて⾳楽賞、編集賞を受賞︕建築家アルヴァ・アアルトの⼈⽣と作品を巡る旅のドキュメンタリー映画『アアルトが、10/13(⾦)より公開される。この度、建築家の隈研吾ら総勢9⼈の著名⼈から、同作への応援コメントが到着。併せて本⼈の⾁声を切り取った貴重な本編映像が解禁された。

⾊褪せない名作の誕⽣を陰で⽀えたのは、
最初の妻“アイノ“だったー

(C)Aalto Family (C)FI 2020 - Euphoria Film
CAalto Family CFI 2020 Euphoria Film

“フィンランドのアカデミー賞”と称されるユッシ賞にて⾳楽賞、編集賞を受賞︕フィンランドを代表する建築家アルヴァ・アアルトの⼈⽣と作品を巡る旅のドキュメンタリー映画『アアルト』より、建築家の隈研吾ら総勢9⼈の著名⼈から、本作への応援コメントが到着︕

併せてアアルトが考える“デザイン”について本⼈が⾔及する⾁声を切り取った貴重な本編映像が解禁された。

フィンランドが⽣んだ世界的建築家でデザイナーのアルヴァ・アアルト(1898-1976)が今年 2023 年に⽣誕 125 年を迎えたことを記念して公開される本作。

不朽の名作として名⾼い「スツール 60」、アイコン的アイテムと⾔える「アアルトベース」、そして⾃然との調和が⾒事な「ルイ・カレ邸」など、優れたデザインと数々の名建築を⽣み出した彼のデザイナーとしての⼈⽣を突き動かしたのは、⼀⼈の⼥性だったー。

アルヴァと同じ建築家であった妻のアイノとの濃密な愛の物語であるとともに、アアルト夫妻が世界中を股にかけながら物を創造していく過程とその伝説をどのように作り上げていったかを、まるで観客が映像ツアーに参加しているかのようにみせていく、独創的な作品となっている。

建築家4名からのコメントはいずれもアアルトへの想いあふれるもの。<多摩美術⼤学図書館>などの代表作を持つ伊東豊雄は「⼆⼈の妻との⽣活を通して浮かび上がってくるアルヴァの⼈間としての優しさや温かさが、彼の作品を⽣む源泉であることをこの映画は美しく描いている」。

⽊材をふんだんに使⽤し、和のイメージが強く打ち出されたデザインが特徴的な隈研吾は「アアルトのその妻アイノに対する尊敬、やさしさを、この映画で思い知った。それが、彼のデザインのやさしさとつながっているのである」。

「エストニア国⽴博物館」「弘前れんが倉庫美術館」などでも知られる⽥根剛は「この映画では、深い森のフィンランドからアメリカで脚光を浴び、好奇⼼、才能、挑戦、理想、信仰、苦悩までのアアルトの旅路を描き、アアルトとアイノとの深い愛と情と慈しみの⾔葉は、冬の温かな暖炉のように⼼の奥に⼤切な⽕を灯してくれる」。

全体のデザイン監修や複合施設の設計を担った〈延岡駅周辺整備プロジェクト〉などでも知られる乾久美⼦は「パイミオのサナトリウム、ムーラッツァロの実験住宅など、フィンランドの美しい環境との調和が素晴らしい。有名なタイルを使ったプレキャストコンクリート板の製造シーンなども貴重︕ 」とそれぞれ述べた。

ほか、インテリアを中⼼にライフスタイルを提案するインテリアスタイリストの⽯井佳苗は「この映画は、空撮によるダイナミックな建築の姿、それを取り巻く森も映し出し、建築とは⼈と⾃然の間で育まれるものと教えてくれる」。

アアルト⼤学でテキスタイルデザインを学び、現在フィンランド在住のテキスタイルデザイナー島塚絵⾥は「⼩さな⼈間という視点から設計し、それが街になり、社会の発展につながるという哲学に触れ、アアルト建築の魅⼒がすとんと腑に落ちました」。

70年以上の歴史をもつラグジュアリー住宅誌、モダンリビング・ブランドディレクターの下⽥結花からは「朝⾷にアイノの器を使い、庭の花をアアルトベースに⽣ける、今の⾃分の暮らしの中で、デザインから伝わってくるこの「優しさ」はなんだろうといつも思っていた。 映画の中にその答えがあった」。

椅⼦研究家としても知られる、東海⼤学名誉教授の織⽥憲嗣は「私が初めてアアルトの椅⼦を⽬の当たりにしたのは18歳の時。⾼知県の⽚⽥舎から都会に出てきて、⽗親を輸⼊家具店〈湯川ヨーロッパランド〉に案内した際でした。バーゲンセールをしていたコーナーでアアルトの肘に籐を巻いたアームチェア、そしてジョージ・ナカシマのコノイドチェアが、それぞれ3万円の札が付いていたのです。当時、両親からの毎⽉の仕送りが7千円か1万円だったことを考えれば、その価格は信じられない⾼額でした。アアルトやナカシマの名前は全く知らなかったものの、そのプロポーションの美しさに感動したことは昨⽇の様に鮮明に覚えています」。

北欧雑貨や家具を中⼼に扱うオンラインショップ<SCOPE>の平井千⾥⾺は「アアルトのいた時代を覗き⾒しているようで楽しかったし、いくつか謎も解けたし、いくつか僕のなかに残っている⾔葉がある。でもそれは少しぼんやりしているから、もう⼀度⾒直して正しく覚えておきたい」とコメントを寄せている。

併せて解禁される本編映像は、本作のスータリ監督も⼦供時代多くの時間を過ごしたというフィンランドのロヴァニエミ図書館や、ドイツのヴォルフスブルグの⽂化センターなど、アアルトが⽣前⼿がけた建築物とともに、⽣前受けたラジオインタビューでの⾁声を切り取ったもの。

「今⾝の回りにあるものの 90%は機能主義が⽣んだ粗悪品だ」「機能は⼤事だがまずは発想から始める。機能と連携して考えるわけだ」と、未だ現在へも影響を与え続けるアアルトの考える“デザイン”について⾔及する貴重なシーン映像となっている。

本作を⼿掛けたのは、⻑年アルヴァ・アアルトの映画を撮りたいと考えていたフィンランドの新鋭⼥性監督、ヴィルピ・スータリ。

「幼い頃、アアルトが設計した図書館で過ごし、彼の建築の虜になった」と語る彼⼥が、アルヴァの最初の妻、アイノとの⼿紙のやりとり 、同世代を⽣きた建築家や、友⼈たちなどの証⾔を盛り込みながら、アアルトの知られざる素顔を躍動感あふれるタッチで描き出す。

主張しすぎない、けれど側に置くだけで⼼が豊かになり、⽇常が彩られる。⼈と環境に優しいデザインで、現代の⽣活にも溶け込む逸品はどのようにして⽣まれたのか。

2023年は、アルヴァ・アアルトの⽣誕125周年にあたる。アルテックの家具やイッタラのアイテムなど、後世に残る名作の誕⽣秘話も必⾒だ。

1 2