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マキシマスが人間の世界に生き返る超展開

映画『グラディエーター』より【Getty Images】
映画グラディエーターよりGetty Images

映画『グラディエーター』では、主人公のマキシマスは、自身の家族との再会を切望していた。そのマキシマスの“切望”を生かしたこの原案のストーリー構成は、一見突飛には見えるものの、ある種、理屈が通っている。落ち着いて、続編に対する期待値を上げ過ぎずに観てみれば、1本の超自然ファンタジー作品として問題なく楽しめる内容だったはずだ。

ところが、終盤に入ると、そうも言っていられない展開を迎える。

マキシマスがヘパイストスの居場所を突き止め倒すと、漆黒の闇の世界から、自分が死んでから約20年後の人間の世界へと飛ばされることになる。つまり、人間として生き返るのだ。

生者の世界に戻ったマキシマスは、ルキウスが皇帝の座に就いていることに気づく。しかし、ルキウスは以前の叔父コモドゥスのように暴力的となっており、その後、正気を失い始めたルキウスは、“キリスト教徒”を攻撃の標的にする。

マキシマスは息子同然に愛した少年が、悪の世界へと足を踏み入れてしまったと悲嘆に暮れる。しかし、再び邪悪な皇帝と闘う必要があると立ち上がり、マキシマスはキリスト教兵士の軍隊を集め訓練を始める…。

ケイブによれば、クロウの反応は「気に入らないよ」という単純な返事だったという。あらゆる意味で実現しないだろうことが元から予想出来ていたケイブは、数年後にインタビュアーに「とても楽しんで書いた」と語っていたようだ。

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