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ホラー映画の原点にして頂点

『悪魔のいけにえ』(1974)

ニッポンの社長/辻さん
写真Wakaco

 

ーーー最後は、また毛並みの違う昔の映画ですね。

「僕から見て、生まれる前に作られた映画は勉強のために観るという感覚なんですね。極端に言うと、昔の映画ってあんま面白くないなと思っていたんですよ。

例えば、西部劇だったら、その時代背景や雰囲気を感じられるだけで、ストーリー性はあまり重視して観ていなかったし、鑑賞するのに集中力もあまり持たなかった。

でも、この映画はストーリー性もあって、ちゃんと怖かったんです。 なんか、ホラーって、チープな表現になりがちで、笑ってまうとかあるじゃないですか。この作品はそんなことはなく」

ーーー今、観ても怖いですよね。

「はい。最初、人面皮を被った怪人・レザーフェイスが出てくる時も、いきなりドアがバンッて開いて、人間を引きずり出すシーンなんかもめっちゃ怖くて。めっちゃでかいし、エプロンしてるし、なんやねんこいつみたいな(笑)。今では定番かもしれませんが、チェーンソーという小道具の斬新さとか。

あと、主人公たち一行のサリーが助けを求めて訪れた、ガソリンスタンドの店主の車椅子に乗っているお爺ちゃんも、なんか変なことばっかり言っているし。まあ、そいつとレザーフェイスと異常なソーヤー一家が、猟奇殺人を犯していたわけですが。

で、最後に一行の1人は逃げ切れたのですが、その時のレザーフェイスがチェーンソーを振り回しながら、ギリギリ届かんかった! みたいな動きが、なんかダンスみたいに見えたんです。それがまた怖くて(笑)。

殺し方をどんどんグロくしていくわけじゃなくて、ちゃんとストレートにこいつ怖いな、こんなやつに追いかけられたくないなって、思わせてくるれるキャラクター像が強い物語ですね。

ーーーニッポンの社長さんのネタにもチェーンソーが小道具として出てくるネタがありますよね。しかもなぜか舞台はゴルフセンターで(笑)。

「ああ、あのネタには、この映画からインスピレーションを受けたと思います。ネタを作った当時、ゴルフセンターでバイトしていて、腹立つお客さんが多かったので、生まれたネタですね(笑)」

amazonprime

(取材・文/ZAKKY)

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