『メメント』【ネタバレあり】あらすじ
レナードが以上の小話を披露した相手は、テディ(ジョー・パントリアーノ)と名乗る男である。テディはレナードの手足となって犯人探しに協力する。2人は「ジョン・G」の正体が麻薬のブローカーであることや、犯人の車のナンバーを突き止める。犯人探しに奔走するレナード。しかし実のところ、彼はとっくに犯人を見つけ、殺していた。
復讐の完遂は生きる目的の喪失を意味する。生きる気力を失ったレナードは、犯人を殺害した事実をあえてメモに残さなかった。テディはそんなレナードをいいように利用している。殺したい相手を見つけては、レナードに「彼が犯人だ」と教唆し、殺害を代行させていたのだ。
話が展開するにつれ、レナードの過去も明らかになっていく。強盗との格闘で記憶障害を患うハメになったのは事実だが、実のところ、妻は殺されていなかった。夫の記憶障害を疑った妻は、レナードにインスリン注射を命じ、それによって死んだのだ。レナードが「サミーの話」として語っていた物語は、彼の実体験であった。
そんな中、レナードはナタリー(キャリー=アン・モス)という女性と出会う。ナタリーはかつてレナードが殺した男の恋人であった。ナタリーもまたテディと同じように、レナードを利用できると考え、ジミーという名の男を殺すように誘導。殺人を依頼する代わりに、車のナンバーを調べ、持ち主を教える。
レナードはジミーを追い詰めるが、殺害間際で記憶を失い、彼を逃がしてしまう。そしてその足で車の持ち主のもとへ向かう。車の持ち主はテディである。レナードはテディを犯人だと思い込み、有無を言わさす彼を射殺するのだった。