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DVシェルターを運営する優しくない母

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海よりも深い愛情で、DV被害者たちに寄り添うエブリン。しかしその愛情は家庭には向かず、ジギーはもとより、夫であるロジャー(ジェイ・オルカット・サンダース)もほったらかし。

出勤する際、ジギーも同乗してもらおうとし、「あと5秒待って」と言われるが、5秒後、ジギーを置いて出発してしまうほどのドライな関係だ。

ジギーも、勉学や家族との時間など二の次で、自室にこもり配信に夢中の日々を過ごしていた。その行動はエスカレートし、配信中に部屋から家族を遠ざけるためのランプまで設置する始末。

母子の溝は深まるばかりだったが、母子ともに問題を抱えることになる。

エブリンが運営するシェルターに身を寄せており、ジギーの同級生でもあるカイル(ビリー・ブリック)が、DV加害者である父親の下で自動車整備工の仕事に就きたいという希望を口にする。

カイルの望みと、DV被害者を加害者に近付けたくないエブリンは悩み、カイルに大学に進学するよう説得するが、その行動は事を複雑にし、エブリンは板挟みの状態となってしまう。

片やジギーは、好意を寄せるライラ(アリーシャ・ボー)はじめ、政治や社会問題を語る同級生の話題についていけないでいた。ライラたちにフォロワー数を自慢するジギーだが、周囲の反応はイマイチ…。配信にうつつを抜かしている間に、同級生たちと話が合わなくなっていたのだ。

何のことはない。エブリンとジギーは、その対象は全く異なれど、ある物事に対するアプローチは全く同じスタンスだったのだ。

近視眼的な性格も同じで、いざ困難に陥っても、他人を頼ることもできなかった。まさに“この母にしてこの子あり”といった様相だ。

以前にロジャーが指摘していた「2人は自己愛が強いところがそっくり」と評した通りだったのだ。

そんな時、ジギーはエブリンのオフィスを訪れる。そこで目にしたのはエブリンが過去に受けた表彰や顕彰の数々。ジギーが生まれて初めて、母の偉大さを感じた瞬間だ。

対してエブリンは、パソコンでジギーの名を検索し、YouTubeで曲を披露する動画を見ていた。そこで初めて、息子の創作活動の一端を垣間見る。

エブリンのオフィスで顔を合わせる2人。しかし、反目し合っていた頃の感情は消え失せ、互いをリスペストする関係性に変わっていた。

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