なぜ日本だけ…? 世界中で爆発的人気のMCU作品が抱える”弱点”とは? 日本の映画商戦でのみ苦戦する理由を徹底考察
『アベンジャーズ』シリーズを筆頭に、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)映画は、全世界の興行収入をほぼ独占している状況にある。しかし、なぜか日本においては苦戦を強いられているのが現状だ。今回は、なぜ日本でのMCU人気が振るわないのか、その理由を現地メディアScreen Rantを参考に考察していく。
MCU映画が日本で振るわない原因とは?
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)映画は、映画『アイアンマン』(2008)を始め、映画『ガーディアンズオブギャラクシー』(2014)、映画『キャプテン・マーベル』(2019)など、世界中で興行的に大ヒット記録している。
しかし日本ではというと、その記録は爆発的人気とまでは言えない。
まずはっきりさせておきたいのは、マーベル・スタジオの映画は、今日よく見られるように、常に10億ドル規模のヒットが保証されていたような名大作映画ではなかったということだ。
MCUフェイズ1では質の高い出来栄えの映画が発表された。
映画『アイアンマン』(2008)、映画『インクレディブル・ハルク』(2008)、映画『アイアンマン2』(2010)、映画『マイティ・ソー』(2011)、映画『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)と並ぶフェイズ1の中、全世界で5億ドル以上を稼ぐことができたのは『アイアンマン』シリーズだけだ。
しかし、フェイズ1最後の映画『アベンジャーズ』(2012)で状況は一変し、数年の間に8本もの10億ドル級の大ヒットを記録した。このようにMCUが世界的な成功を収めたことは、映画が国際的な魅力を増していることからも明らかである。
さらには、米国外(特に中国)の爆発的な関心によりMCU映画はさらなる成功を収めている。映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)と映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)は、それだけで国際興収10億ドルを優に超えた。
しかし、こうした興行成績の上昇の中、MCUの日本の記録はまだまだである。
MCU作品の中で日本の年間興行収入トップ10に入ったのは、映画『アベンジャーズ』シリーズのみ。映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』では現在61.3億円という、日本のMCU映画史上最高の興行収入を記録している。
しかし、この数字も他の映画が日本で稼いだ収入をはるかに下回るものだ。一体何故このようなことが起きているのだろうか?