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主人公の年齢も関係?

映画『スパイダーマン3』ローマプレミア【Getty Images】
映画スパイダーマン3ローマプレミアGetty Images

MCUが日本で苦戦を強いられる理由のひとつ。それは主要キャラクターの年齢かもしれない。

日本で人気の映画やアニメ作品の主人公はたいてい若い。

日本国内で興行収入1位を獲得する映画は『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(2020)、2位は映画『千と千尋の神隠し』(2001)、3位は映画『タイタニック』(1997)となり、4位が映画『アナと雪の女王』(2014)、5位が映画『君の名は。』(2016)と続く。

アニメ映画界の巨匠である宮崎駿の映画作品に登場する主人公のほとんども、若い少年や少女の場合が多い。

つまり、日本の映画ファンは、マーベル映画に登場する30代半ばから後半の主人公への関心が低い可能性があるのだ。

サム・ライミ監督のスパイダーマン3部作の全作品は、映画『アベンジャーズ: エンドゲーム』を上回り、日本で最も好調なスーパーヒーローシリーズと言える。

俳優トビー・マグワイアが演じたスパイダーマンは、当時ティーンエイジャーではなかった。しかし観客の心をつかむヤングアダルトなピーター・パーカーであったことは間違いない。

マーベル映画が日本と抱えるもう一つの問題点。それは、なんと言っても原作に馴染みがないことだろう。

アイアンマンやキャプテン・アメリカ、ソーといったキャラクター達は、日本のカルチャーには根付いていない。世界中の多くの人々がコミックに馴染みがないことと同じことが言えるとしても、日本にはマーベル・ブランドが持つ根深い歴史がないのだ。

映画『ジュラシック・ワールド』(2015)は、日本で成功を収めた。しかしそれは映画『ジュラシック・パーク』シリーズ(1993〜)の知識と、俳優クリス・プラットと女優ブライス・ダラス・ハワードを支えた主演の子供たちのおかげかもしれない。

MCUが始まって以来、日本で大ヒットした作品はいくつもある。

しかしそのほとんどは、映画『ハリー・ポッター』(2001~2011)シリーズなどの若いスターの登場や、映画『スター・ウォーズ』シリーズ(1977~)などの重要性の高いポップカルチャーだ。

映画『ミッション:インポッシブル』シリーズ(1996~)、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』(2003~)シリーズなどの持つブランド認知度が高い作品や、あるいは映画『トイ・ストーリー3』(2010)や映画『アナと雪の女王』などのアニメ映画もある。

これらの作品が人気作品となる中、MCU作品がいまいち伸びない日本の現実には驚かされるばかりだ。

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