ジョーカー 【ネタバレあり】あらすじ
TVのワイドショーでは、ウェインが地下鉄で起きた殺人事件を非難している。一方、アーサーには自信が芽生えはじている。彼は思い切ってソフィーを自身が出演する舞台に誘い、発作を乗り切って堂々としたパフォーマンスを披露。ゴッサムシティの市民の一部はアーサーが起こした殺人事件に共感を寄せており、そうした風潮もアーサーの心を勇気づけた。この日の様子はマレーの番組で放送され、アーサーの異様な発作笑いが話題になる。司会者のマレーはアーサーをバカにするような言動を繰り返し、アーサーのマレーへの尊敬は、憎しみへと様変わりするのだった。
帰宅したアーサーは、ペニーがウェインに宛てて書いた手紙を盗み見る。そこには、アーサーがウェインの隠し子である旨が書かれていた。手紙の内容を真実だと信じ込むアーサー。ウェインの豪邸に足を運ぶが、門前払いをされてしまう。その頃、アパートではペニーが心臓発作で倒れ、入院を余儀なくされる。
しばらくして、とあるパーティー会場でアーサーはウェインに接近する。母親の話を告げるも、根も葉もない妄想であると一蹴される。ウェインは発作を起こして笑うアーサーに対し、「息子のブルースに近づいたら容赦しないぞ」と告げ、殴打する。一方、街では格差拡大に起因する市民の不満は絶頂を迎えていた。不平分子たちは、アーサーが起こした事件にならい、ピエロの扮装をして抗議デモに熱を上げている。
アーサーは自信の出生の秘密を探るため、病院に侵入し、自身の出生記録を不正に入手。ペニーと自身が血縁関係になく、幼少時に同居していたペニーの恋人から暴力を受けていたことが判明する。アパートに戻ったアーサーはソフィーと挨拶を交わす。ソフィーの態度はよそよそしい。アーサーとソフィーの交流は、すべて彼の妄想であった。アーサーは病室のペニーの元を訪れると、口元に枕を押し当てて窒息死させる。そんな中、アーサーにTV番組の出演依頼が舞い込んでくる。番組はマレーのトークショーだ。
出演日当日。アーサーは自宅に元同僚のランドルとゲイリーを招待する。アーサーは自身がクビになるきっかけを作ったランドルを殺し、唯一親切に接してくれたゲイリーのみ逃がす。警察は地下鉄の事件の犯人としてアーサーをマークしており、ピエロの扮装をしてテレビ局へと向かうアーサーの身柄を捕らえようとする。街ではピエロのマスクを被った暴徒が反乱を起こしており、混乱に乗じて、アーサーは無事スタジオにたどり着く。
生放送が始まった。マレーは終始バカにするような調子でアーサーに接する。アーサーは自身が地下鉄の事件の犯人であると告白し、スタジオから追い出されそうになるが抵抗。怒りに駆られてマレーを銃殺し、その場で逮捕される。その頃、街ではピエロ姿の暴徒によって裕福な者たちが襲われ、次々に血祭りにあげられていた。ウェインとその妻は銃殺され、1人息子のブルースのみ生き残る。
しばらく経ち、収監中のアーサーは精神分析を受けている。不敵な笑みを浮かべ、分析医との対話を拒むアーサーは、完全に狂気にとらわれている。部屋から出たアーサーは窓から差し込む日光をスポットライトにして、軽やかにステップをかわす。そして、警官から逃げるように通路の奥へ走っていくのだった。