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タランティーノがモリコーネ愛を叫ぶ! 音楽ドキュメンタリー映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』本編特別映像が解禁

text by 編集部

『ヘイトフル・エイト』などの音楽を手掛けた映画音楽の大家、エンニオ・モリコーネの生前の最後の姿を捉えた音楽ドキュメンタリー映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』が1月13日(金)に公開される。アカデミー賞授賞式でモリコーネへの愛を語るタランティーノなどの貴重シーンも満載。この度、同作の本編特別映像を解禁する。

忘れないー。マエストロが遺した永遠のメロディ。
芸術の深淵を見た彼が、カメラの前で最後に語ったこととは─?

6度にわたるアカデミー賞ノミネーションを経て、モリコーネに遂に<初受賞>をもたらした『ヘイトフル・エイト』(2015)。生粋の“マカロニウエスタン”、そして“モリコーネ”のファンとして知られるタランティーノ監督が、念願叶ってオリジナルで作曲を手掛けてもらった本作。

タランティーノ監督は「エンニオ・モリコーネは大好きな作曲家だ」「映画音楽、作曲家のレベルを超えている」「彼はモーツァルトであり、ベートーヴェンであり、シューベルトなのだ」と、授賞式の壇上でその喜びを爆発させる。

©2021 Piano b produzioni gaga potemkino terras

一方、作曲家のA・デ・ローザからは「タランティーノは(マカロニウエスタンの巨匠)レオーネ映画の大ファン。違う音楽を期待したはず」と裏話も。マカロニウエスタンといえば、その世界的ブームの引き金となった『荒野の用心棒』(1964)では“口笛”をフューチャーした楽曲、『続・夕陽のガンマン』(1966)では“コヨーテの遠吠え”に似せたテーマ曲を作曲するなど、およそそれまでの映画音楽では見られなかったモリコーネによる斬新な作曲が特徴であり、タランティーノも当初同様の音楽をイメージしていたはずだと言う。

しかし『ヘイトフル・エイト』でモリコーネは、その予想に反してストラヴィンスキーの<詩篇交響曲>フーガの冒頭など<本物の交響曲>であるクラシックを採用!

「ウエスタンに復讐する気分だった」「つまり過去との決別だ」と述べるように、モリコーネを一躍有名にしながらも長きに渡って彼を囚えていた<エンターテイメントの作曲家>というラベリングから自分で自分を解放、「新たな地平が開けた」(タランティーノ監督)という評価を獲得することになる記念碑的作品でもあったことが明かされる。

©2021 Piano b produzioni gaga potemkino terras

そのほか、アカデミー賞受賞式の壇上で熱すぎるモリコーネ愛を語るタランティーノ監督に対してレオナルド・ディカプリオやエディ・レッドメインなど錚々たるハリウッドスターたちが、笑顔で暖かく見守る様子も必見だ。

モリコーネ自らが自身の半生を回想し、かつては映画音楽の芸術的地位が低かったため、幾度もやめようとしたという衝撃の事実の告白、そして、いかにして誇りを手にしたか?

数多の傑作の名場面とワールドコンサートツアーの演奏と共に紐解かれ、さらに、クエンティン・タランティーノ、クリント・イーストウッド、ウォン・カーウァイ、オリバー・ストーンら70人以上の著名人のインタビューによって、モリコーネの仕事術の秘密が明かされる本作。

モリコーネのメロディを聴くだけで、あの日、あの映画に胸を高鳴らせ涙した瞬間が蘇る。同じ時代を生きた私たちの人生を豊かに彩ってくれたマエストロに感謝を捧げる、愛と幸福に満ちた音楽ドキュメンタリーとなっている。

『モリコーネ 映画が恋した音楽家』は2023年1月13日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー。

オリジナル・コンピレーション盤『ENNIO MORRICONE』1/11(水)発売

20世紀が生んだ最大の音楽家のひとり、エンニオ・モリコーネが手がけた映画音楽から、 バロック音楽を始め、ジャズ、ロック、ボサノヴァまで、ほぼすべての音楽スタイルを 網羅した日本独自のコンピレーションが登場。

本盤には、ドキュメンタリー映画にも使用された『荒野の用心棒』『死刑台のメロディ』 『殺人捜査』『ある夕食のテーブル』『歓びの毒牙』なども収録した2枚組ベスト盤。

【タイトル】ENNIO MORRICONE
【発売予定日】2023年1月11日(水)
品番:RBCP-3470 JAN:4545933134706 フォーマット:CD(2枚組) 価格:3,080円(税込)
発売元:ランプリング・レコーズ

映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』公開記念イベント1/19(木)開催

今夜は恵比寿・ブルーノート・プレイスが、惜しまれながらも2020年に逝去した映画音楽界の巨匠、エンニオ・モリコーネの名曲にあふれた” ラ・カーサ・デ・ムジカ(音楽の家)”となる。 そこでは特別に集った豪華DJが、モリコーネの名曲の数々を披露。

スクリーンに映し出されるVJによる映像とともに、天才作曲家の映画音楽だけではない、ジャズやロック、ボサノバなどあらゆるジャンルの珠玉のメロディが ”ラ・カーサ・デラ・ムジカ”に響きわたる。

【タイトル】ラ・カーサ・デラ・ムジカ by Rambling RECORDS featuring ENNIO MORRICONE
【日程】2023年1月19日(木)
【時間】Open 5:30pm/start DJ : 6:00pm/end DJ : 10:00pm/close : 11:00pm (L.O : 10:00pm)
【場所】恵比寿・ブルーノート・プレイス(東京都渋谷区恵比寿4-20-4 恵比寿ガーデンプレイス)
※Music Selector/TBA
※詳細は公式サイトまで:https://www.bluenoteplace.jp/

書籍『エンニオ・モリコーネ 映画音楽術』発売中

「映画音楽の大家」が、盟友でもある巨匠トルナトーレ監督(『ニュー・シネマ・パラダイス』)を聞き手に迎え、人々の記憶に残る“モリコーネ・サウンド”の創作秘話を語り尽くす。

『荒野の用心棒』から『ヘイトフル・エイト』まで..傑作群を彩った名旋律はいかにして生み出されたのか?

幻のモリコーネ版『天地創造』『時計じかけのオレンジ』、そして『エンドレス・ラブ』と『ワンス・アポン・ア・ タイム・イン・アメリカ』をつなぐ知られざるエピソードなども織り交ぜながら、その創作秘話とテクニックを 「マエストロ」自身が明らかに。

今や本格的な音楽は映画音楽だ。映画音楽だけが現在のあらゆる音楽を含んでいる。
――エンニオ・モリコーネ

● 本編登場作品(全51登場作品のうち一部)
『荒野の用心棒』(64)『革命前夜』(64)『夕陽のガンマン』(65)『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』(66)『ウエスタン』(68)『死刑台のメロディ』(71)『1900年』(76)『天国の日々』(78)『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(84)『ミッション』(86)『アンタッチャブル』(87)『ニュー・シネマ・パラダイス』(89)『Uターン』(97)『海の上のピアニスト』(98)『ヘイトフル・エイト』(15) など

● 出演著名人(一部)
クエンティン・タランティーノ、クリント・イーストウッド、ウォン・カーウァイ、オリバー・ストーン、ハンス・ジマー、ジョン・ウィリアムズ、ダリオ・アルジェント、テレンス・マリック、ブルース・スプリングスティーン、ベルナルド・ベルトルッチ、ジェイムズ・ヘットフィールド、クインシー・ジョーンズ など

監督:ジュゼッペ・トルナトーレ『ニュー・シネマ・パラダイス』『海の上のピアニスト』
原題:Ennio/157分/イタリア/カラー/シネスコ/5.1chデジタル/字幕翻訳:松浦美奈 字幕監修:前島秀国
出演:エンニオ・モリコーネ、クリント・イーストウッド、クエンティン・タランティーノほか
公式HP : https://gaga.ne.jp/ennio/
©2021 Piano b produzioni, gaga, potemkino, terras

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