映画 『ネネ -エトワールに憧れて-』主演オウミ・ブルーニ・ギャレルにインタビュー、メイキングカット公開
世界最古の歴史と格式を持つパリ・オペラ座のバレエ学校でエトワールを目指す少女ネネの物語、映画『ネネ -エトワールに憧れて-』が11月8日(金)よりTOHOシネマズシャンテほかにて全国公開中だ。主演を務めたオウミ・ブルーニ・ギャレルのインタビューとメイキングカットが公開された。(文・編集部)
一流ダンサー陣による振付・演出による
本格的クオリティーのダンスシーンが実現
本作は、バレエの美しさと厳しさを鮮やかに描きつつ、人種差別や才能への僻み妬みで苦しみながらも常に前向きに生きるネネの姿を描いた作品だ。
フランス映画界期待の新星ラムジ・ベン・スリマンが監督・脚本を務め、若きバレリーナである主人公・ネネ役をルイ・ガレルとヴァレリア・ブルーニ・テデスキの養女であるオウミ・ブルーニ・ギャレルがエネルギッシュなダンスで見事に演じている。元スターバレリーナから校長に転身しネネに立ちはだかる校長マリアンヌ役を名優マイウェンが、オペラ座の演出家役をセドリック・カーンが熱演する。
さらに、ストリートダンス振付にコンテンポラリーダンスの新星メディ・ケルクーシュ、クラシックダンスアドバイザーにパリ・オペラ座の現役ダンサー、ジュリアン・メザンディが加わり、スター・ダンサーであるエトワールのレオノール・ボラックが本人役で躍るという本格的なバレエシーンも見どころだ。
オウミ・ブルーニ・ギャレルのバレエシーンを収めた貴重なメイキングカットは、下記のリンクからチェックしてほしい。
【写真】美しいバレエシーンのメイキングカットはこちら。映画『ネネ -エトワールに憧れて-』メイキング写真公開
オウミ・ブルーニ・ギャレル
オフィシャルインタビュー
本作で主演を務めるのは、フランス映画界期待の新人オウミ・ブルーニ・ギャレル。2008年にセネガルで生まれ、俳優で映画監督のルイ・ガレルとヴァレリア・ブルーニ・テデスキの養女となったオウミ。両親の撮影現場についていくこともあったといい、本作に出演する前には、父ルイ・ガレル監督の『La Croisade』と母ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ監督の『La Croisade』(2018)にも出演している。
本作では見事なダンスシーンを披露しているが、「多くの少女と同じように、私も6歳のとき、母に勧められてダンスクラスに申し込みました。最初はバレエだけで、長く通っていました。今はスポーツ科学科で、月曜から土曜まで週に20時間ダンスを踊っています。バレエだけでなく、コンテンポラリーダンス、モダンジャズ、キャラクター(民族舞踊や伝統的なバレエにインスパイアされたダンス)もやっています」と、現在は様々なジャンルのダンスを習っているという。
脚本を読み「とてもスタイリッシュで、すぐに気に入りました! 本当にやりたいと思いました。ネネ、彼女のキャラクター、あり方、他者への態度がとても好きです」と話し、「ネネは私と同じで、自分のやりたいことがはっきりしている。努力をすれば、欲しいものが手に入るとわかっている」と役柄との共通点を挙げた。
撮影中の思い出を訪ねると「最終日にチーム全員がサプライズで、私が映画の中でやっているある振り付けを披露してくれました。感動して涙が出ました!」と明かした。
本作については「ダンスにはライバル心や嫉妬がつきもの。誰もが自分を比較する。オペラ座には黒人はいない。でも、この映画はダンスをする人のためだけのものではないと思う。こうした環境で何が起こっているのか、すべてが完璧ではないことを知るための方法なのです」と語った。
最後に、将来の夢を訪ねると「あと何本か映画をやってみたいけど、俳優にはなりたくない。来年はみっちりダンスをやめると決めています! でも、ダンスは続けても生活のためにはやりません。私の名付け親は弁護士で、小さい頃から彼女のような仕事をしたいと思わせる話をしてくれて、平和のために戦う国連の弁護士になりたいんです。社会で怒りを覚えることがあるので正義のために戦いたい。差別のないより良い世界のために」と、映画の中のネネと同じく、力強くまっすぐに自分の夢を語ってくれた。
【ストーリー】
ネネ、12歳。夢は、パリ・オペラ座、エトワール―。
パリ郊外の団地で育った労働者階級の12歳の黒人少女ネネ。何よりもダンスが大好きで、自宅近くや郊外線RERの駅での伸びやかに踊る喜びを感じさせる彼女のダンスには人を惹きつける“華”があった。
ネネはパリ・オペラ座バレエ学校の入学試験に見事合格、毎日時間をかけて髪をシニヨンにまとめ、熱心にレッスンに励むネネは才能を花開かせていく。だがネネが憧れている、パリ・オペラ座の最高位“エトワール”だった校長マリアンヌは伝統を守ることに固執し、「バレエは白人のもの」とネネを邪険に扱う。またネネを羨み、あるいは妬む同級生たちの嫌がらせも始まる。このままバレエを続けるか苦悩するネネ…そんな最中、マリアンヌの隠された秘密が明らかになる。
【作品情報】
監督・脚本:ラムジ・ベン・スリマン 撮影:アントニー・ディアス 編集:バジール・ベルキリ
ストリートダンス振付:メディ・ケルクーシュ
クラシックダンスアドバイザー:ジュリアン・メザンディ
キャスト:オウミ・ブルーニ・ギャレル、マイウェン、アイサ・マイガ、スティーヴ・ティアンチュー、セドリック・カーン、レオノール・ボラック
2023年/フランス/フランス語/97分/カラー/5.1ch/シネマスコープ/字幕翻訳:星加久実/原題:Neneh Superstar
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ/ユニフランス 配給:イオンエンターテイメント
© 2023 GAUMONT – FRANCE 2 CINÉMA – GAUMONT ANIMATION
公式サイト
11/8(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開中
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【了】