ファンが心待ちにしていた『X-MEN』との合流
20世紀フォックスの映画である『デッドプール』は同製作会社の『X-MEN』のスピンオフ的な位置づけだったため、同シリーズとの合流は時間の問題かと思われた(『デッドプール』第1作からその匂いは濃厚だった)。
反面、ディズニー映画であるMCUとのコラボレーションは大人の事情で諦めてはいたものの、2011年にマシュ―・ボーン監督が『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』という傑作を生み出し、ブライアン・シンガーが『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)と『X-MEN:アポカリプス』(2016)とやや失速させてしまったX-MENシリーズも、デッドプール合流の暁には再び盛り上がるだろうという期待は十分にあった。
また当時はMCUの成功によって個別の作品が一つの世界設定を共有するシェアードユニバースの作品というだけで無条件で胸が高なっていた幸せな時代でもあった(それでも20世紀フォックスで三作もつくられた『ファンタスティック・フォー』は忘却の彼方だったが)。そして2020年に事件が起こる。20世紀フォックスがディズニーに買収されたのだ。
と、いうことで晴れて(?)MCUと同じディズニー作品となったデッドプール映画が今回の『デッドプール&ウルヴァリン』なのである。