菅田将暉が絶賛したのは? まさかの場面に隠された重要なヒントとは? 映画『ミステリという勿れ』徹底考察&解説
text by 寺島武志
菅田将暉が主演を務める映画『ミステリという勿れ』が現在公開中。本作は、田村由美原作の大人気漫画をドラマ化した同作の劇場版。菅田演じる天然パーマがトレードマークの大学生が、広島を舞台にとある名家の遺産相続に巻き込まれる。今回はそんな本作のレビューをご紹介する。(文・寺島武志)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】
原作ファン待望の“広島編”を映像化
本作は2022年1月~3月に、フジテレビのいわゆる“月9枠”で放送され、全12話で最高13.6%、平均では11.8%を記録したドラマの映画化作品だ。
人気マンガが原作とあって、その視聴率以上に話題を集めた上に、大いに余白を残した最終回。さらにマンガ単行本の2~4巻で描かれている「狩集家での遺産相続問題」のパートがなかったことで、続編が期待されていた。
本作は、この原作ファン待望の狩集家での遺産相続をめぐる通称”広島編”を映像化した作品である。
映画公開に先立って、9月9日には「特別編」が放送され、ドラマ1話目の総集編と、単行本11巻で描かれている「タイムカプセル編」をアレンジしたストーリーが描かれ、視聴率は10.3%をマークした。
主人公の大学生・久能整を演じるのは菅田将暉。その語り口は悪意も嫌味もなく、攻撃的ではないものの、核心を突く事象を矢継ぎ早に突き刺し、いつの間にか相手を言い負かしてしまう“面倒くさい”キャラクターだ。