『E.T.』【ネタバレあり】あらすじ
翌日、エリオットは仮病をつかい学校を休み、早速宇宙人とのコミュニケーションを試み、兄マイケルと妹ガーティに宇宙人を紹介する。
宇宙人は太陽系を遠く離れた星から来たことを、超能力でボールを宙に浮上させ説明した。次の朝、エリオットはマイケルの友達に「怪物がいたか」と尋ねられ、宇宙人だと答えると「ではエキストラ・テレストリアルだな」と聞かされた。宇宙人は以後、エクストラ・テレストリアル(extraterrestrial)略してE.T.と呼ぱれ始める。ちなみに、この英語の形容詞の意味は「地球外の、あるいは地球外から来た」である。
エリオットとE.T.は、交流を続けるうちに心が同期し感覚の共有が可能となる。留守宅のE.T.が冷蔵庫からビールを取り出し飲むと、学校で授業を受けていたエリオットも酔っぱらい、E.T.がテレビで映画『静かなる男』(1952/ジョン・フォード監督)を見て、モーリン・オハラとジョン・ウェインのキスシーンに見惚れると、学校でエリオットは好意を抱いていた女の子にキスをする。
E.T.はガーティに教えてもらい英語を覚え、人間のように「セサミストリート」を見た。また、新聞に載っていたSFコミック『バック・ロジャース』の1シーンを見たことで、「自分の星に電話したい」と言い、E.T.は、エリオットとマイケルが集めたアンテナに必要となる様々なガラクタを使って通信機を作り上げる。
ハロウィーンの夜、子供たちはE.T.の体を白布で覆い、ガーティだと思わせ、メアリーの目を欺き外出させることに成功。自転車で郊外の森へと連れ出した。
E.T.が自作した通信機を積み、E.T.を前のカゴに乗せた自転車で、エリオットは森の中を突き進むが、道が徐々に険しくなる。エリオットが自転車から降りようとすると、E.T.の力で自転車が勝手に動き、崖からジャンプ。自転車は森の上空を飛び、月の輝く夜空を横切る。
自作通信機で無事故郷の星と連絡をとることができたE.T.だったが、翌朝、道に迷い、川に落ち瀕死の状態となる。加えて、エリオットも体調を崩してしまう。マイケルが瀕死のE.T.を家に運び、メアリーはE.T.を初めて見て驚く。
その時突然、宇宙服を着た政府機関の科学者達が家に押しかけてくる。科学者達はエリオットの家にE.T.がいることを察知し、監視していたのだ。
エリオットの家には仮設の研究所が設けられ、防護服を着た科学者たちがエリオットとE.T.の治療を開始する。科学者は、エリオットに「私も10歳の頃からE.T.を待ち続けていました。彼らを助けたいのです」と寄り添い語った。
翌朝、エリオットは無事に回復するが、E.T.は器官が停止し、科学者たちから死亡したと判断され冷凍コンテナに納められる。
エリオットが悲しみに暮れて語りかけると、突然E.T.の胸が赤くなり蘇生する。宇宙船が近づきE.T.を遠隔治療したのだ。
E.T.は「迎えが来る」と告げ、エリオットはマイケルとガーティらの協力を得て、科学者たちからE.T.を救い出す。エリオット達は、警察の多数のパトカーに追いかけられも追い詰められる寸前、E.T.は念力で自転車ごと子供達を浮遊させる。唖然とする大人達を眼下に空を飛ぶエリオット達は森の中へと到着する。
やがてE.T.が連絡を取った場所に宇宙船が現れた。エリオット達とE.T.は最後の別れをし、E.T.は宇宙船に乗り込む。離陸した宇宙船が見えなくなると同時に美しい虹が空にかかるのであった。