映画『イングロリアス・バスターズ』【ネタバレあり】あらすじ
一方、イギリス軍の将軍エド・フェネクは、「ドイツの宵」の情報を入手。戦前に映画評論家だったイギリス軍中尉のアーチ―・ヒコックスに、SSとゲシュタポ高官もろとも映画館を爆破させる「プレミア作戦」について説明する。
そしてプレミア作戦前夜。ヒコックスは、フランスの村ナディーヌで、レインの舞台にいるスティーグリッツと、オーストラリア系ユダヤ人のウィルヘルム・ウィキと合流。
ドイツ人将校に扮し、イギリス軍に協力的なドイツ人人気女優ブリジット・フォン・ハマーシュマルクと地下酒場で接触する。
しかし、そこでは、予期せぬ事態が待ち受けていた。ナチス・ドイツ軍のヴィルヘルム曹長が、出産のお祝いに部下を引き連れてきていたのだ。
しぐさやイントネーションからドイツ人ではないことがばれてしまったヒコックスらは、開き直り、店主やウエイトレスらを巻き込んだ銃撃戦を展開。結果、ヴィルヘルムとハマーシュマルクが生き残る。
その後、向かいの建物で舞っていたレインが、地下酒場に駆け付け、ヴィルヘルムに息子を立てにした取引を持ち掛ける。ヴィルヘルムはこれに応じるが、その後ハマーシュマルクが彼を射殺。
彼は、激痛に耐えながら、銃撃戦の理由や自分が二重スパイではないことをレインに説明する。
そして、「ドイツの宵」の開催当日。警備にあたるランダは、黒いドレスに身を包んだハマーシュマルクとレインに接触する。しかしランダは、その後、ハマーシュマルクを別室に誘導。
地下酒場から持ち出したハイヒールとサイズがぴったり合うことを確認すると、彼女を殺害する。
そしてランダはレインを確保し、彼に取引を持ちかける。もしも今、自分が映画館に電話をして計画を知らせれば、作戦は失敗するだろう。しかし、このまま見過ごせば、ヒトラーもゲッペルスも爆死して戦争は終わるかもしれない。
そして、ランダは、驚きの条件を提示する。それは、連合軍への「降伏」だった。薄々ドイツの負けを予想していたランダは、連合国へ投降する代わりに、戦後の裁判で自分を無罪にするよう要求したのだ。
レインは、あまりにもうますぎる話に半信半疑だったが、上司が要求を呑んだため、しぶしぶランダと協力することになる。
一方、映画館では、ショシャナとマルセルの報復も水面下で動いていた。映画館の出入り口を封鎖したマルセルは、事前に準備したフィルムを『国家の誇り』に交換する。しかし、そこへフレデリックが執拗にアプローチを繰り返す。
そこで、ショシャナは、アプローチを繰り返すフレデリックに銃を発砲。彼女も瀕死のフレデリックの反撃を受け、死んでしまう。その直後。劇中のフレデリックの顔がショシャナの顔に切り替わり、次のようなセリフが飛び出す。
「お前たちドイツ人は全員死ぬ。お前たちを殺すユダヤ人の顔をよく見るがいい。マルセル、焼き尽くすのよ」
これを合図に、スクリーンが燃え上がる。続いて、劇場を抜け出したヒトラーやゲッペルス、ほかSSやゲシュタポの高官たちも次々と射殺されていく。そして、館内には、ドイツ人の悲鳴とショシャナの笑い声が延々と響き渡っていた。
ところ変わって、アメリカ軍支配地域。レインたちとランダ、ナチスドイツ軍の通信兵を載せた車両が到着する。ランダは、レインたちを解放し、自ら捕虜として投降する。
しかし、銃とナイフを受け取ったレインは、その場で通信兵を射殺し、頭の皮をはぐ。そしてその後、ランダを押さえつけ、「こいつは俺の最高傑作だぜ」と口走りながら、彼の頭にハーゲンクロイツを刻み込んだ。